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第20回 (2007.4.27) |
景山 哲臣 さん (岡山大学環境理工学部教授、キャリアサポート室長) |
1965年 商学部 商学科 卒業 |
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明大卒であればこそ≠フ今日
私の大学生時代は自由で、田舎出身だったから好奇心にあふれ、毎日毎日が成長していくような実感があった。ノビノビと好きなことが経験でき、自主自律の日々だった。
弓道に填まったり、雑多な本を読み漁り、足らない生活費を補填するアルバイト、またそのアルバイトを通じて生涯忘れえぬご厚意をいただいたお客様など充実した思い出ばかり。
学びに関しては名物教授の記憶も多いが、金融論の春日井ゼミでの勉強や交流がすべてと言ってよい。春日井薫教授をはじめ教師陣も一流で、ゼミの先輩や同期も一生おつきあいいただいている。ゼミの仲間の働きぶりは、そのものが私へのエールであり、刺激であった。
先輩が「君はもう少し頑張ると思ったんだが」の一言で、一休み中、秘して猛勉し、休み明けテストで見事一度だけのトップ成績は、「やればできる」の自信となり、その後のサラリーマン生活に変な自信と余裕を与えた。厳しいレースの中でも精神的劣勢を経験することもなく、定年まで楽観的な見通しの実現を期待し続けられた。また、スポーツも強い母校に自分を重ね合せ、『前へ』を実行できたのも、明治だったからだ。
明治で良かったと感じたことは枚挙にいとまなく、正々堂々と男らしく働けたと思っている。おーお明治!…≠口ずさめば、骨太で胸をはり、肩に力を入れ、目を見張って、時には優しく前進できた。決してスマートではなかったかもしれぬが、燃える情熱を持ちえたのも、明治魂を自分のものにできたからだろう。
人生はこの魂を抱いて遥か朧気な夢に向かって歩み続ければ良いのではなかろうか。社会に出れば「精神的な母港」が必要であり、私にとっては白雲なびく駿河台≠ナある。
今日、自信をもって社会の先輩として、人生を若者に語り、相談にのれるのも、明大で学び、明大魂で世に通じた人生経験がベースになっていると確信する。結局私の生涯は明治大学校歌…!おーお…≠ゥら飛び出せないでいるのかもしれない。
現在の学生の諸君へ一言
今日の社会では、大学生時代に社会人になる心構えをしておき、どのような時代や社会の変化にも自らの力を発揮して生き抜けるように教育されていることを期待している。
社会が求める学生像は私たちと比べて数段高くなっている。学生の与えられた時間には限りがある。時間の有効な活用を目的意識持って努めてほしい。日常の生活時間こそが大切で心すべきことのように思う。
- 略歴 -
住友海上火災保険(株)に入社後、仙台支店長、東京自動車第二部長、岡山支店長を歴任。定年退職後、ベネッセコーポレーションに入社、学園にて勤務後、平成18年10月より現職。教育の重要さをサラリーマン時代より認識し、夢をかなえた。
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