MBA, Meiji Business School

MBA 明治大学ビジネススクール 社会人大学院

グローバル・ビジネス
研究科 (MBA)

【明治MBA】「グローバル・ビジネス研究(藤岡資正教授)」実施報告

2024年01月19日
明治大学 ビジネススクール

アユタヤ銀行の大久保副頭取らと集合写真アユタヤ銀行の大久保副頭取らと集合写真

ロジャナ工業団地で事業の概要説明を受けるロジャナ工業団地で事業の概要説明を受ける

ピヤチャート副学長のウェルカムリマークピヤチャート副学長のウェルカムリマーク

パネルディスカッションの様子パネルディスカッションの様子

登壇者による集合写真登壇者による集合写真

セミナー会場風景セミナー会場風景

明治大学専門職大学院グローバルビジネス研究科(以下、MBS)は、MBSの提携校である、タイの名門チュラロンコン大学サシン経営大学院日本センターのサポートを得て、4日間の「Bangkok Field Study Tour」(責任者:藤岡資正教授)を実施した。このツアーは「グローバルビジネス研究科GB研究I」の一環として実施され、参加者は藤岡教授のゼミ生を含めて合計32名であった。
今回のツアーを通じて受講者は、タイで国際的に活躍する官僚や企業人(経営者)との交流を図り、教科書では学ぶことのできないリアルなタイビジネスやグローバル人材・キャリアの現状と課題について知ることができ、また、昨今の中国企業のタイ進出の脅威についても学ぶことができた。
MBSは2019年にサシン経営大学院をMOUを交わし、学生や教員の交流や、研究面での連携を促しており、両校にはそれぞのれリエゾンオフィスが設置されている。

<Bangkok Field Study Tour>
2023年12月12日(火)~15日(金)
12月12日から、MBSから受講者及びゼミ生、合計32名をタイ・フィールドスタディツアーに派遣した。

[DAY1] フィールドトリップ
初日の午前は、三菱UFJ銀行のグループ会社であり、タイ5大銀行のひとつである、アユタヤ銀行(Bank of Ayudhya Public Company Limited)のバンコク本社を訪問した。大久保文世副頭取(Head of JPC/MNC Banking)のウェルカムリマークの後、森賢太朗部長(Senior Director, Co-Head of Division Business Solution Division)による同行の事業説明、今後の事業戦略についてレクチャーがあった。同行は日本人CEOの下に14人の副頭取がいるが、日本人は一人だけで残りは優秀なタイ人の経営者に権限移譲がなされている。
午後はタイ大手工業団地開発企業であるロジャナ工業団地(Rojana Industrial Park Public Co., Ltd.)を訪問した。同社は、ヴィニチュブル・ファミリーと日鉄物産(設立当時は住金物産)の合弁事業として1988年にスタートし、開発面積3900万㎡を誇るタイで3番目に大きな工業団地ディベロッパーである。当日は、林邦亮取締役(Director)による同社事業紹介並びに昨今の中国企業の進出動向について説明があった。EVを筆頭に中国企業のタイ進出は著しく、すでに日本企業の投資を凌駕している。

[DAY2] サシン経営大学院にて座学
午前には、サシン経営大学院のピヤチャート・ピロムスワッド副学長並びにチャイポン・ポンパニッチ准教授(サシンマネジメントコンサルティング代表)のウェルカム・スピーチが、明治MBA訪問団の代表者によるMBS紹介プレゼン(英語)の後に続いた。その後、世界レベルで起業家養成や各種育成プログラムを仕掛けるサシン・サステナビリティ&アントレプレヌアセンター(SEC)代表のラーズ・スベンソン氏(Chief Executive, Sasin Sustainability & Entrepreneurship Center)によるSEC事業紹介、タイ最大のコンサルティングファームであるサシンマネジメントコンサルティング(SMC)のタナ・シリワロップ氏(Program Director, Sasin Management Consulting)からSMC事業紹介と質疑応答があった。
午後から新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)バンコク事務所の木内次長をお迎えして、東南アジアにおける日本の再生可能エネルギー戦略についてお話を伺った。続いて、ESGデータの収集、可視化、算定に取り組み日本でも急成長中のZeroboard(タイ)の鈴木慎太郎代表によるタイでの同社取組について、さらにJTB(タイ)社のグローバルビジネスソリューション部から小林課長ならびに川口部長にお越しいただき、同社の東南アジア事業、ならびに小林氏のグローバルキャリア形成についてお話しいただいた。最後にリクルートグループのタイ法人として人材紹介や人材開発に取り組むRGF HR Agent Thailandの坂根部長に同社の取り組み並びにタイ人の就職観などについてお話しいただいた。

[DAY3]
午前中はサシン日本センターのタイ経済動向に関するブリーフィングから始まり、午後からMBS参加者は、日本政府観光局(JNTO)とサシン日本センター(SJC)共催のタイ企業の日本行きインセンティブ旅行促進に関するセミナーに参加し、インセンティブ旅行市場の概要並びにタイの旅行関係者の生の声を聞いた。セミナーはイアン・フェンウィック学長のオープニングスピーチの後、JNTO土居所長の主催者挨拶が続き、藤岡先生の基調講演があった。講演前半は10月にSJCが実施したタイのインセンティブ旅行市場の質問票調査の結果が公開され、後半はタイの旅行会社に対するいくつかの提言がなされた(コミッションビジネスからコンサルティングビジネスへのシフト等)。コーヒーブレークの後、実務編では、藤岡先生のほかに、インセンティブ旅行の実施機関としてタイ政府貯蓄銀行(GSB、タイ財務省傘下の金融機関)、インセンティブ旅行の日本側のアレンジ機関として、信金中央金庫(バンコク事務所)、SBTI(神姫バスグループのタイ法人)からそれぞれ代表者を交えて、パネルディスカッションが行われた。フロアからの活発な質問に対応しながらセミナーの幕は閉じた。セミナーを通じて、MBS学生は現地参加者との名刺交換など積極的な交流が果たせた。

[DAY4]
午前中はSJCによる日本企業の進出動向についてブリーフィングがあり、午後からMBS参加者は、サシン日本センター(SJC)とArayZ誌・TJRIとの共催で、タイ人の優秀な若手人材の採用について考える「タイ人材市場概況セミナー」に参加した。タイに限らず、世界的に日本企業は優秀な現地人材を採用できないことで共通しているが、それを改善するための取り組みについて、成功するタイ企業の事例を交えながら学びの機会を得た。ピヤチャート副学長のオープニングスピーチに続いて、藤岡先生の基調講演があった。続いて、フィンランド人経営者によるタイスタートアップWorkVenture社によるタイの若手人材の就職観について、サーベイデータに基づいて報告があった。最後は、CPグループ、セントラルグループ、ワークベンチャーの代表者によるパネルディスカッションがあった。

本研究科では来年度以降も新興アジアビジネスの最前線を肌で感じ、タイ有力ビジネススクールとの連携を強めながら、より高い次元での国際化を目指していきます。

お問い合わせ先

教務事務部 専門職大学院事務室
グローバル・ビジネス研究科 (ビジネススクール/MBA)

駿河台キャンパス アカデミーコモン10階
〒101-8301 東京都千代田区神田駿河台1-1

事務取扱時間
 月~金 15:00~21:00  土 12:30~18:00

Email:guroken◆mics.meiji.ac.jp
※◆を@に置き換えてください。