過去の展覧会 2014年

明大博物館クロニクル(開館10 周年記念特別企画展示)

明大博物館クロニクル(開館10 周年記念特別企画展示)
(1)実施形態
主 催 明治大学博物館
会 期 2014年5月3日(土)~6 月22 日(日) 55 日間(会期中無休)
会 場 明治大学博物館特別展示室
入場料 無料
入場者数 4,385名
企画構成 外山 徹(商品部門学芸員)、島田和高(考古部門学芸員)、日比佳代子(刑事部門学芸員)、忽那敬三(考古部門学芸員)

(2)趣旨
 アカデミーコモン新博物館の開館10 周年を記念し、これまでの来歴を検証し将来を展望する趣旨の特別企画展を開催した。
 大学における生涯学習の機運が高まり、教育・研究に次ぐ大学第3の役割として社会連携が提唱され始めていた1990 年代の後半、建設計画中の新校舎(後のアカデミーコモン)に生涯教育棟の機能を付与する方針となり、社会に開かれた大学にふさわしく博物館が収容されることになった。博物館として存立する所以でありそのアイデンティティを形成するものは収蔵されているコレクションであるが、旧3館時代(刑事博物館・考古学博物館・商品博物館)に遡ってコレクション形成の経緯を検証し、普段常設展示室に公開されていない資料を多く出展した。

(3)展示構成
刑事博物館設立
1929年、「刑事博物」を収集する刑事博物館が設立される。刑罰は受刑者に対する教育を第一とする教育刑論が背景にあった。江戸時代の文献などを元に刑具・拷具を模造、現在常設展示室に展示されている大形の展示品の多くがこの時期に制作されている。
刑事博物館再興
第2次大戦後の復興・再開にあたっては刑罰器具の収集から離れ、近世法律文書および明治立法史関係文書の収集という方針が採用された。法律を生み出す社会そのものを広く見据え、地方文書、町方文書、寺社文書、武家文書の全てが収集の対象となった。
商品研究所資料室の設置
商学部教員による研究グループ—商品研究所による資料収集の開始(1951年)からしばらく、当時の重点収集対象であった貿易商品及び繊維標本を初めとする原材料標本類を展示。高度経済成長前半の動向を示している。
考古学陳列館の設置
1950年1月25日、それまでの夜学専門部に代え、文学部考古学専攻が設置された。1947年以降の増加が顕著となった発掘出土品の管理・公開を目的とし、また、杉原荘介によって戦前に行われた千葉県市川市内での発掘出土品はじめ杉原個人の所蔵資料も収蔵して、1952年、考古学陳列館が開館した。
発掘ラッシュの時代
館費による発掘調査は開館から1985年までに44遺跡でおこなわれ、そのほかにも多数の発掘調査が実施されその大多数は1950年代と1960年代に集中しており(1969 年までに計210 遺跡)、考古部門収蔵資料の形成期であった。
古文書(刑事)
刑事部門の収蔵資料の多くを占めるのが古文書である。出羽国関係文書や相模国関係文書などをはじめとする地方文書、譜代大名内藤家文書など約18 万点を越える数が収蔵され、有数の史料保存機関となっている。
伝統的工芸品の収集(商品)
1970年代初頭の再興時に収集の重点対象として選定され、現在に方針が引き継がれている手工業製品(伝統的工芸品)について、その前段階となった1950年代後半における地方物産品の収集に遡り紹介。工業化社会の弊害顕在化にともなう天然素材や伝統文化の再評価という風潮を反映していた。
発掘以外の資料収集
発掘調査と並行し、収蔵している国内の考古資料を補完する資料、日本考古学を研究する上で比較資料となりうる海外の考古資料という2 つの方針のもと、設立当初から購入や寄贈による参考資料の収集もおこなった。
個性的なコレクション(刑事)
拷問・刑罰具や古文書以外にも特徴的な資料が収蔵されている。開館初期から現在に続く高札コレクション、時代考証家の故名和弓雄氏から譲り受けた十手捕者道具のコレクションを紹介。
現在の資料収集(刑事)
展示や教育普及活動への利用を念頭に、“江戸時代の捕者やこれに関わる武術のあり方を視覚的に理解出来るような資料”として古典籍・絵画資料を収集。また、所蔵古文書の関連史料や関連する古地図類を収集している。
学際研究の素材として(商品)
新博物館の開館後、商品部門における教育研究体制の再構築を目指して商学部教員との連携による「伝統的工芸品の経営とマーケティング」プロジェクトの研究成果としての収集品、理工学部・文学部の教員との連携による漆研究の一環として収集した2000年代における漆器製品の新開発商品。
アカデミーコモン時代とこれから(考古)
特別展とリンクした資料収集、更新世人類(化石人類)および関連旧石器時代資料のレプリカ、玉里舟塚古墳の再研究による新たな埴輪の復元などについて紹介。
前場幸治瓦コレクション
2009年に譲り受けた、江戸時代から続く大工で前場工務店取締役でもあった前場幸治氏(1933-2011)が収集した古代から現代に至る日本及び世界各地の瓦の一大コレクション。
坂本万七写真研究所コレクション
戦時中から昭和にかけて活躍した写真家坂本万七(1900-1974)が遺したフィルム・プリント。撮影は、演劇・仏像・考古資料・現代絵画・彫刻・工芸・戦前の沖縄など様々なテーマでおこなわれた。
時田昌瑞ことわざコレクション
2007年に受贈したことわざ・いろはカルタ研究家の時田昌瑞氏によるコレクションの紹介。時田氏のコレクションは古典籍・参考図書が図書館、絵画史料や工芸品、カルタ類が博物館へ収蔵されている。

(4)展示資料概要
(1)資料数
刑事)30点
考古)遺跡・コレクション26件 前場コレクション6点 他20点
商品)54点 時田コレクション12点

(5)特別展関連イベント
それいけ!博物館探検隊—触れて体験、楽しく学ぼう—
関連事業を国際博物館の日記念事業として位置付け、博物館の資料収蔵機能と収蔵資料に親しんでもらうため、通常の訪問時に体験できないイベントを用意した。
日時:2014年5月17日(土) 13:00~16:30
内容:バックヤードツアー 定員10名 13:30 14:30 15:30 参加者28名
馬形ハニワ・マンモス(レプリカ)と記念撮影 (エントランス)
捕者道具ハンズ・オン(博物館教室) 参加者93名
触れて学ぶ考古学(体験学習室) 参加者70名
 

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