商学部の現場

CASE08

商学部なのに
俳句ゼミって?

和気あいあいとした雰囲気は
先生とゼミ生の信頼があってこそ

夏空に飛び立ちさうな高速路

4年生 相原暢さん

第十回龍谷大学主催 青春俳句大賞
審査員特別賞(大石悦子選)受賞作品

世界で注目され、最も短い詩歌と言われる"俳句"。この俳句を学ぶのが西山ゼミナールだ。
現代社会で蔑ろにされがちな"言葉"によるものづくり、「俳句創作」を主として行う。
「今、この一瞬を"言葉"で切り取る。そういった大変さや喜びを味わえます。これは高校の授業ではあまりないと思いますね」と相原さんは語る。

「今日も良い天気だね」は、つまらない

商学部を選択する人には、ゼミで俳句を創作するということが不思議に映るかもしれない。しかし、ただ専門知識を身につけるだけで「商学部の学び」となるのだろうか。
例えば、初対面の人に会う時、話の種が何も無く、その日の天気の話をしたことがあるかもしれない。その時にちょっとした言葉や日本の文化についての知識があれば、ただの天気の話をするよりも深みのある会話ができるに違いない。専門知識にプラスして、教養の引き出しを多く持つことで、人はより魅力的になる。

言葉と心

SNSなどが普及し、簡単に言葉が発信できるようになった現代社会では、言葉に対する責任感が乏しくなってきている。西山ゼミでは、普段から自分や他人が使っている言葉について考える時間、言葉と向き合う時間が多く、活動を深めていくなかで、言葉に対する責任感が芽生えるようになる。また、制約が厳しい俳句を扱うからか、「他人の言葉の背景を考えるようになり、また読み取れるようになった」とゼミ生たちは語る。相手が何を思い、感じているかを察することで、思いやりの気持ちが生まれるのだ。ゼミという一つの分野を深く学べる場で、偉大な俳句を扱うことでゼミ生たちは勿論のこと、商学部をめざすあなたも、より深みのある人間になれるだろう。

千代田区俳句カレンダー

古本を山ほど買つて冬籠

卒業生 柏原開さん

俳句カレンダー

西山ゼミでは、4年次に卒業制作をする。2013年には、千代田区で勉強をした恩返しとして、千代田区を取り上げた俳句カレンダーを企画・制作した。このカレンダーには、神田明神や神保町のような千代田区の名所・地域を舞台に創作された俳句が盛り込まれており、完成したカレンダーは区役所や公民館などの千代田区関係施設へ配布された。そしてこの俳句カレンダーは、その年の千代田区制67周年記念日表彰式にて「商工観光功労賞」を受賞した。

Editor

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