~Topics02~なぜボランティア活動をはじめ、
続けているのか。それぞれの想い

きっかけ

みなさんは、なぜ大学でボランティア活動をはじめようと思われたのでしょうか

田中(阪井ゼミ):私は1年生のときに受講した阪井先生の自由講座で大船渡市でのボランティア活動を知り、実際に七夕まつりの支援をしてみたいと思ったのがきっかけです。その気持ちを持ち続け、3年生のときに阪井ゼミに入ったので、実際に参加できたときは充実感でいっぱいでした。

阪井ゼミ:大船渡市盛町での灯ろう七夕まつり手伝い

阪井ゼミ:大船渡市盛町での灯ろう七夕まつり手伝い

駒井(LINKs):大学生になったらボランティアに参加してみようと入学前から考えていました。ニュースなどで被災状況を知るなかで、なにか自分にできることはないだろうかと思い始めたのがきっかけです。

LINKs:フリースペースでの餅つき

LINKs:フリースペースでの餅つき

松本(きずなInternational):私も大学生になったら自分のことではなく、誰かのためになる活動に時間を使ってみたい、と漠然と思い描いていたからです。

きずなInternational:南三陸町の古民家再生の手伝い

きずなInternational:南三陸町の古民家再生の手伝い

安部(しんちーむ):私も入学前から決めていました。私が震災を経験したのは小学6年生のときです。ただ東京に住んでいたので大きな被害は受けませんでした。しかし当時の担任の先生から、「福島で暮らす12歳の同級生のなかには、卒業式を迎えることができなかった人がいる」と聞き、その話がずっと頭に残ってしまって。その記憶が、ボランティア活動に向かわせたのだと思います。

井上(SHIP):私を動かしたのも、「当時の記憶を風化させてはならない」という想いでした。私が入学したタイミングでは震災の発生時から時間が経っていましたが、東日本大震災からの復興はいまだ完全に果たされていないと聞き、学生である自分たちにできることがあればお手伝いをさせていただきたいと、活動を企画しました。

原動力

みなさんは1度きりではなく、その後もずっと活動を続けられています。その理由といいますか、継続の原動力について教えていただけますか。

田中(阪井ゼミ):盛町の皆さんが毎年心待ちにしてくださり、帰るときも「また来年!」と見送ってくださることが本当に嬉しくて、嬉しくて。もともと東北に縁がなかったたくさんの学生が現地の方との交流を通じて繋がりが生まれ、毎年現地を訪れている点に、ボランティア活動を超えた意義を感じています。市内は復興している印象があるものの、町の方のみでお祭りを運営していくのはまだまだ難しいのが現状。阪井ゼミの学生や卒業生が参加することで、徐々に現地の方々だけで運営できることにつながり、少しでも貢献、恩返しできればと、この活動を続けています。

阪井ゼミ:大船渡市盛町灯ろう七夕まつり準備(竹立て)

阪井ゼミ:大船渡市盛町灯ろう七夕まつり準備(竹立て)

駒井(LINKs):学習支援「フリースペース」には夏と冬の2回参加しているのですが、たった半年の間に子ども達が内面も、体格も、成長しているんです。それを見られるのが嬉しくて、また参加したいという原動力につながっています。あとは福島の人たちがとても温かいので、自然にまた行きたくなるというのはありますね。支援する立場ではありますが、また私も別の形で支えられているのだなと感じます。

LINKs:フリースペースで子供とのレクリエーションの様子

LINKs:フリースペースで子供とのレクリエーションの様子

松本(きずなInternational):きずなは現地に行き活動するサークルのため、旅行と何が違うのか聞かれることがあります。現地では新しく人との出会いがある、子供たちとの再会で成長を感じる、自分の元気な姿をみて喜んでもらえることが醍醐味になっています。

きずなInternational:南三陸町のみなさんと

きずなInternational:南三陸町のみなさんと

井上(SHIP):2019年に台風19号の被災地域となった栃木県佐野市で土砂をかき出す作業を手伝ったのですが、いざ行ってみると、自分がニュースや新聞で見た写真と、現地の景色って、全然違ったんです。水の匂いや、泥の手触りといったリアルに触れるたび、今まで他人ごとだと思っていたことが、すぐ近くに感じられました。また、先輩や現地のボランティアの方とのお話がとても勉強になり、知識、経験を得られることが自分にとって有意義な時間になっています。

SHIP:台風19号被災地佐野市での土砂かき出し

SHIP:台風19号被災地佐野市での土砂かき出し

安部(しんちーむ):いつも受け入れてくださる新地町役場の方の「こうして会えたのも何かの縁」という言葉が活動を続ける支えになっています。現地での活動を通じて、多くの方に出会い、そして育てていただきました。「ご縁」を末永く大切にしたいです。

しんちーむ:新地町の祭、遊海しんちの準備

しんちーむ:新地町の祭、遊海しんちの準備

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