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学生記者が行く!Mスタインタビュー2015(建築家 中村拓志さん)

今後の目標・明大生へのメッセージ

——中村さんの今後の目標についてお聞かせください。



明治大学の校舎を設計してみたいと思っています。

地域の中でどういう存在になるかという点でも大学にはすごくポテンシャルがあるし、さっき言ったローカリティというのは、あらゆるジャンルにおいてこれから重要になってくると思うのです。

例えばチェーン店にしても、全国のどこでも同じデザインにするのではなく、独自の地域性を入れながら、地域の人たちが関わり合う場をつくるデザインを取り入れるところが増えてきている。

大学も同じように、地域の中でどんな立ち位置で貢献していくか、また、その貢献の中にこそ、たくさんの学びのチャンスがあるという考えになっていますよね。

——僕も卒業設計で学校のデザインというのは考えています。中村さんのおっしゃる通り、学校にはすごいポテンシャルがあると思います。例えば、保健室だって病院の延長上ですし、そういうものがどんどん繋がっていったら良いなと思っています。

学校の設計は今まで機能が優先されるものでしたが、君が言ったように、保健室にしても定義にこだわらなければもっと可能性が見えてくるし、今後は大学と社会の境界部分のデザインが重要になってくると思います。

商業建築では、導線や構えによって滞在時間を長くしたり、短くして回転率を上げたりするなど、細かく人の動きをデザインすることができます。

その感覚で大学を設計したら、学生と先生の居心地も変わるし、双方の関わり合いや交流の質も変わってくる。

学びの場を教室以外のところでどれだけ作れるかというのが、これからの新しい学校のデザインだと思います。