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明治大学広報
第570号(2006年4月1日発行)
短期大学76年間の歴史に幕
女性の真の自立を促進、その役割終える
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“明短”関係者が閉学を惜しんだ

女子部の先見性を説いた横溝氏
日本初の女性弁護士を輩出し、創設以来わが国における女性の社会進出を牽引してきた明治大学短期大学が3月18日、76年にわたる輝かしい伝統の歴史に幕を降ろした。

短期大学の歴史を締めくくる閉学の式典は、「明治大学短期大学閉学記念のつどい」と銘打ち、アカデミーホールにて華やかなうちにも荘厳に挙行された。

 まず、中村義幸短期大学長が改めて短大設立の趣旨を振り返り、その歴史と事績を紹介。長吉泉理事長、納谷廣美学長の挨拶に続き、大藤ヨシ子明大女子同窓会会長から、短期大学記念碑設置の目録が贈呈された。続いて中村短期大学長から、短大の発展を陰ながら支えた青木信樹校友会長、石橋良一連合父母会長、大藤女子同窓会会長に感謝状が贈られた。

 式典に引き続き、横溝正子氏(元日本女性法律家協会会長)による記念講演が行われ、野田愛子氏(元札幌高裁長官)、岡山禮子短期大学名誉教授からは、短大での諸々の思い出が語られた。当日は全2万2426名の卒業生のうちおよそ1千名が集い、母校の閉学を惜しみつつ、多感な青春時代を過ごした往時の学び舎に想いを馳せた。

 その後、ビクトリーフロア暁の鐘に場所を移して行われた懇親会にも多数の出席者を得、列席の卒業生らが同窓の友人たちと語らい、旧交を温める和やかな光景がここかしこに見られた。
 
女性の社会進出に道拓いた法科・商科
明治大学短期大学は、女性法曹人、さらには実業界で活躍できる女性を育てるべく、法科と商科からなる明治大学専門部女子部を前身として1929年に創設。最も画期的で優れた先見性を誇る教育機関として全国から俊英を集め、38年には、久米愛、中田正子、三淵嘉子という日本初の女性弁護士3名を同時に輩出するに至った。戦後の学制改革により、明治女子専門学校を経て50年に明治大学短期大学へと変遷したが、多数の有為な人材を社会に送り続け、女性の自立や社会進出を促進した。

 しかしながら、近年の法律・経済問題の国際化・多様化・専門化に対応するためには、もはや2年間の教育期間では不十分との認識のもと、女子高等教育の一層の発展と充実を図るべく、2004年4月に4年制の情報コミュニケーション学部へと発展的に改組。これにより短期大学は2004年度から学生の募集を停止、昨2005年3月には最後の卒業式を執り行い、実質的にはその歴史の幕を閉じていた。

 また、短期大学は2月1日から3月27日の期間、明大博物館で短期大学閉学記念特別展示「道を拓いた女性たち」を開催。さまざまな角度から短期大学を紹介し、来場者は往時を懐かしんだ。


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