Go Forward

ファイナンス&インシュアランスコース

ビジネス社会のスペシャリストを育てます

概要

 グローバリゼーションの潮流は、日本のビジネス社会を根底から変えようとしています。「お金」は経済やビジネスにとって「血液」ともいうべきものであり、この変動の時代に、最も改革を期待されているのが、ファイナンス(金融・証券)の分野です。さらに、企業や個人をとりまくリスクは今後増大かつ複雑化するのは必至であり、リスクを管理するためのインシュアランス(保険)の役割が重要となります。
 このコースでは、こうした最近の変化に対応して、国際ビジネス社会における共通言語としての金融・証券・保険の知識をマスターできるような、斬新かつ体系的なカリキュラムを組んでいます。
 具体的には、個人や企業の資産運用、株式・債券などの市場分析、企業の資金調達、金融サービス、国際金融、リスク管理の手法、保険の社会的機能、そして最先端のデリバティブ(金融派生商品)まで、広くカバーしています。
 また、このコースは、「実学の明治」の伝統を踏まえ、証券アナリストなどの資格取得に役立つように構成されています。これらの金融資格は、ビジネス社会において将来スペシャリストとして活躍できるための基礎となるでしょう。また、以上の知識は、金融サービス産業だけではなく、広く非金融サービス産業において、事業活動を展開する場合や財務分野に従事する際にも大いに役立ちます。

ねらい

『金融・証券部門』
 ファイナンス(以下、金融・証券を総称)の基礎を学びます。ファイナンスの学習では、経済や貿易、会計、産業などに関連した分野の理解が同時並行的にすすみます。モノが動けば、カネも動くためです。例えば、中東から原油を輸入する場合、2つの側面があります。一つは、「米ドル建てで代金を決済する」というファイナンスに関連した側面。もう一つは、「契約を締結し日本まで原油をタンカーで運ぶ」という貿易に関連した側面。こうしたことから、就職先は金融機関に限定されず、製造業や商社、マスコミ、公務員等、幅広い業種にわたります。
『保険部門』
 企業をはじめとした組織や個人をとりまくリスク(危険)は日々複雑化し、その結果、リスクマネジメント手法も高度化しています。保険はこのようなリスクに対処するための経済的な保障を提供する最重要な手法と位置づけられます。本部門では保険制度とリスクマネジメントについて研究します。AIやビッグデータの台頭で世界経済はかつてない変化の時代を迎えていますが、このような動きを的確に把握し、保険を中心に、より実効性のあるリスクマネジメントの担い手の育成を目指します。

特徴

『金融・証券部門』
 ファイナンスは、2つの部門に分けることができます。一つは、マネーの動きや金融政策、国際金融、金融機関などを学ぶ金融部門。もう一つは、コーポレートファイナンスや証券分析、機関投資家、金融派生証券を学ぶ証券部門。この2つの部門は、実際の金融取引で相互に深く関連しています。ファイナンス関連の講義を一通り受講すると、基礎知識や実務への応用、実体経済との繋がりなどを、理解できるようになります。また、ファイナンス取引は、日本国内にとどまらず、外国との繋がりも強いため、海外関連のニュースに対する理解も深まります。このようにして習得した専門知識を活かして、ファイナンス関連の資格を取ることも可能です。ファイナンシャル・プランナー(FP)や証券アナリストなどがその代表例です。
『保険部門』
 保険市場の理解に不可欠な科目である保険学、生命保険論、損害保険論、社会保障論、さらにリスク処理手法全般について専門的に学ぶための保険リスクマネジメント論が配置されています。また隣接分野の金融と証券関係の科目を履修することで、保険を中心に、リスク処理に必要な専門知識と最先端の動向を包括的に理解することができます。

履修者への助言

『金融・証券部門』
  ファイナンスに関する入門科目から始まり、その後、専門的な科目を学習することになります。ファイナンス関連の授業では、理論的な側面よりも実務に即した内容を学ぶことに力点を置いています。このためファイナンス業界で話題になっている最新のトピックスを、新聞やテレビの報道番組を用いて、紹介する機会もあります。また、経済学や会計学、統計学などに関連した内容を講義する場合には、復習的な説明をしてから、ファイナンスの学習に入ります。
『保険部門』
 保険の基本原理を理解するには、基礎的な統計学的知識を含め、幅広い知識が求められます。しかし、恐れることはありません。やる気次第で十分に対応できます。また保険市場は国際的な広がりを見せています。情報収集能力を高め、さまざまな知識を幅広く受け入れられる柔軟な思考の持ち主であることが求められます。

育てたい能力

『金融・証券部門』
 ファイナンスに関する基礎知識と実務への応用を習得します。また、ファイナンスの学習を通じて海外関連のニュースに関心を持つことで、グローバルな感覚を養うことができます。加えて英語を勉強すれば、国際的な舞台での活躍も夢ではありません。金融の中心であるニューヨークやロンドンだけではなく、途上国における開発金融の現場まで、可能性は無限に広がります。
『保険部門』
 リスクに対する感性を磨き、さまざまな分野で適切で迅速なリスク対応を担える人材の養成をめざします。その活躍の場は、保険会社をはじめとした金融業界はもちろん、一般企業から非営利組織まで多岐にわたります。

基幹科目

金融論 コーポレート・ファイナンス 金融機関論 国際金融論 金融取引論 証券市場論 機関投資家論 保険学 損害保険論 生命保険論 社会保障論 保険リスクマネジメント論 会計情報論 ベンチャー・ファイナンス 外国専門書講読