第574号(2006年8月1日発行)
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明大危機管理研究センター(所長=中邨章政治経済学部教授)はさきごろ、中学生を対象とする危機管理副読本の共同研究などを行う協定を、埼玉県とさいたま市の2自治体との間で締結した。
この共同研究は、学校教育から生涯学習の場まで、幅広く危機管理・防災教育を推進するため、実践的な教材を作成するとともに教育手法を開発することが目的。
(1) 中学生向けの副読本の作成および教育手法の開発
(2) 地域住民向け行動マニュアルの作成および研修手法の開発
(3) 研究成果のホームページ用データの作成を行う
両自治体ともに東京都内への通勤通学者が多いなか、中学生の大多数は地元中学校に通学する。災害時にほぼ確実に地域にいて、一定の理解力と体力のある中学生の活躍が期待される。共同研究を通して同市内の中学校でモデル授業を実施するほか、教員、PTA、自主防災組織、企業、NPOなどが一体となり地域の危機管理・防災力を高める地域住民向け行動マニュアルを作成する。
明大危機管理研究センターは、文部科学省の公募による「オープン・リサーチ・センター整備事業」の一環として2003年に創設された大型研究プロジェクト。政府や地方自治体などの行政機関における危機管理に関わる研究や調査、分析や啓蒙活動などを行なっている。これまでにも神奈川県相模原市との共同研究や危機管理システムに関するアンケート調査を全国の市区町村の中から995自治体を対象に行うなどしている。
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