ロシア連邦上院議員ポドレーソフ氏が７月４日、明大経営学部の特別講義講師として来校し、講義を行なった。

　同氏は、ロシアのニジニ・ノヴゴロド州代表の上院議員であり、７月はじめの１週間、日本に滞在。訪日目的は、ロシアの製造業中心地である同州と日本企業との関係強化であり、滞在中、多数の企業・経済団体を訪問したが、大学訪問の希望もあり、同州所在の外務省日本センターの斡旋により明大での講義が実現した。

　同氏の講義テーマは、「ロシアを取り巻く国際環境と地方産業都市の対応」。その内容は、
（1）ロシアは市場経済化初期の困難を乗り越え、近年、経済的活況を呈していること
（2）日ロの互恵的な経済関係の拡大が期待できること
（3）ニジニ・ノヴゴロドは古くから商業と工業の発達した都市であり、現在、高度な知的・産業的基盤があること　　

　などであった。学生との質疑応答の後、長岡顯文学部教授と加藤がコメントし講義を終了した。

　聴講した学生・院生からは、「ロシアは想像していたより普通の国だと感じた」「ロシアにニジニ・ノヴゴロドのような自然が美しく産業の発達した都市があるとは知らなかった」などの声があった。

　講義終了後、同氏と納谷廣美学長、藤田直晴副学長および平井克彦経営学部長との会談が行われた（写真）。同氏から、日本の若者にロシア連邦について話す機会を得たことへの謝意が表され、納谷学長からは、明大の学生・教員がロシア有識者と直接交流する機会を今後も持ちたいとの希望が述べられるなど、活発な意見交換が行われた。
（加藤志津子・経営学部教授）