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明治大学広報
第576号(2006年10月1日発行)
論壇
「学内意見を集約した研究組織体制の整備と
 研究ラボタワーの建設」 
社会科学研究所長 山田 庫平
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 大学の使命は、「教育」「研究」および「社会貢献」の3つにあると考えられるが、優れた教育と優れた社会貢献は優れた研究に基づいている。したがって、大学における研究は、いわば大学の活力の根源であるといえよう。

 本学のこれまでの研究組織体制は、社会科学研究所、人文科学研究所、科学技術研究所の3研究所を中心としたものであった。この3研究所を中心とした研究組織体制は、1959年(昭和34年)につくりあげられたものであり、それからほぼ半世紀になろうとしている。今日の大学そして研究をとりまく環境は、半世紀前とでは大きく変化している。したがって、これまでの3研究所を中心とした研究組織体制は、今日の大学そして研究をとりまく環境に、充分適合したものではなくなってしまったのである。

 このようなことから、昨年の5月、「本大学において世界的水準の研究を推進するため、重点領域を定めて研究拠点の育成を図り、研究の国際化を推進するとともにその成果を広く社会に還元すること」を目的として、「明治大学研究・知財戦略機構」が設置され、学術研究の急速な発展と変化に対応できる新しい研究組織体制がスタートすることとなった。今後はこの機構のもとでの管理運営に関する組織・方法・手続き等について、その細部を早急に詰めていかなければならない。その際重要なことは、広く学内の意見を充分集約しながら進めていくことである。

 本学における研究を充実させ発展させるためには、研究組織体制の整備とともに、研究施設・設備の整備がきわめて重要となる。

 現在、共同研究の施設・設備として、生田地区にはハイテク・リサーチセンターが設置され、そこで共同研究のための研究施設・設備が集中的に管理されている。駿河台地区についてみるならば、大型研究のための研究施設・設備は、研究スペースが狭隘であるという問題はあるが、一応確保されている。しかし、研究所研究、特定課題研究、科研費による研究、委託研究、指定寄付研究として行われる共同研究については、そのための研究施設・設備が、特別に準備されていないのが現状である。

 本学のステータスを高めるためには、優れた共同研究がきわめて重要となる。いかに研究組織体制が整備されたとしても、共同研究を促進するためのそれなりの研究施設・整備が確保されるのでなければ、優れた研究成果を期待することはできない。前述したように、駿河台地区における共同研究のための研究施設・設備はきわめて不充分である。そこで、駿河台地区に共同研究のための研究施設・設備として、「研究ラボタワー」の建設を強く希望したい。
(経営学部教授)
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