第577号(2006年11月1日発行)
ベトナムを肌で実感!
情コミ・小保内ゼミ 協定校で研修 |
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小保内問題発見ゼミナールでは、ベトナム人一人ひとりに向き合い、ベトナム人が発信する情報をあるがままに受信するという目的から、ホーチミン市にある協定校のNong Lam大学(旧ホーチミン農林大学)の協力を得て、9月8日から16日に、第2回ベトナム研修を行なった。研修は、大学はじめラムドン省農林局やメコンデルタ地帯にあるマングローブ森林公園管理局などでの計6つのセミナーと、農村や漁村でのインタビュー、私立高校や少数民族の村および日系企業への訪問、さらに急速に発展するベトナムのゴミ事情の視察など、ダラトまでの300キロの距離を移動しながら行なった。
ベトナムの9月は雨季で湿度は高く、じっとしていても汗がしたたりおちてくる。文化やことばを異にする環境の中、温度やにおい、人々の熱気や笑顔さまざまな側面から、学生一人ひとりが体全体でベトナム人の発する情報を実感し、心の芯部に触れる何ものかをつかんでいる。また、日本とベトナムの人々の暮らしを比較するなかで、日本社会を客観化し日本社会について多様に考えるようになることもまた、ベトナムという異文化に触れるこの研修がもたらす効果だと考えている。後期には、班毎に収集した情報を交換し、ベトナム人の暮らしに対する認識を深め、3・4年生で研究するテーマをまとめる。
この研修を通じ、当事者が発する情報をあるがままに実感した学生一人ひとりが、今後の学問の研鑚を経て自ら情報発信するための源泉を獲得したのではないかと、2回の研修をふり返りその意義の深さを再確認しているところである。
(小保内弘子・情報コミュニケーション学部教授)
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