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明治大学広報
第578号(2006年12月1日発行)
論壇
「2008年に向け、図書館の取り組むべき課題」
 図書館長 原 道生
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 さる10月11日の学部長会に、和泉キャンパスグランドデザインについての学長案が提示された。このことは、新和泉図書館建設計画の進捗にとって、非常に大きな意味を持つ。なぜなら、約1年前の昨年10月に、図書館年来の悲願として学長あてに提出した「新和泉図書館建設に関する要望」は、その後、学長サイドで検討が重ねられてきた総合的な和泉地区の将来構想のなかで、その具体化に際して最も優先されるべき課題としての位置づけがなされているからである。ちなみに、同要望では、新図書館の開館は2008年度のこととされている。おそらく、本稿の掲載号が発行される頃には、右の学長案に対する各学部の検討も終わり、次の段階に向けての新しい進展が見られるようになっていることだろう。どうか図書館にとっての2008年度の幕開けが、新しい明大生たちを、生まれ変わった新和泉図書館に気持ちよく迎え入れるという積年の夢の実現からスタートできることになるよう、重ねて各方面のご支援をお願いする次第である。

 ところで、周知のとおり、現在、明治大学は、右の和泉グランドデザインとも密接に関連する形で、新学部・新研究科の開設その他、多様な改革への取り組みを重ねてきているが、それらの諸計画の多くも、その発足の時期を、同じく2008年度に設定したものとなっている。だとすれば、本学全体における教育・研究の充実・発展に関して広く責任を負うべき立場にある図書館は、そうした教学諸領域で立案されつつある教育・研究計画のすべてに対し、それが2008年度当初の時点から支障なく機能することができるよう、遅くとも07年度の初夏頃、つまり、08年度の年度計画策定の時期までには、館としての新しい基本方針を確定しておかなければならないということになるだろう。そのため図書館では、この11月から、図書委員会を中心に、2008年度に向け館として取り組んでおくべき諸課題に関して、従来のあり方に対する徹底した総括を踏まえ、かつ将来のそれを見据えての抜本的な検討に着手することとした。

 そこで、まず取り上げている問題は、図書館図書費の配分についてである。実をいうと、現行の配分方式は、かつての7学部1短大時代の慣行を基本とし、それに部分的な手直しを加えながら継承されてきたという経緯のものであるだけに、すでにして、早晩改変の必要に迫られているというものなのだった。今回、それに対して根底からの見直しを計り、より合理的で効率的な方式を確立しておくことは、来たるべき2008年度体制の円滑な発足にとって、不可欠の前提であると思われる。

 なお、右以外にも、海外雑誌購入費高騰への対処や、利用者へのサービス体制維持のための業務委託費確保の問題等々、取り組むべき難問は山積しているが、紙数も尽きたので、それらについての検討もお約束して、今は筆を擱く。

(文学部教授)


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