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明治大学広報
第580号(2007年2月1日発行)
本棚
「4つの資産」成功の黄金法則・僕の場合
 蟹瀬誠一 著講談社、1500円
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  テレビ番組「報道特集」に出演していた蟹瀬氏を見て、「暴力団の取材では冷静沈着、国際政治の分析では論理的なこの人は、どういう人なのであろう」と思った記憶がある。本書を読み、蟹瀬氏は、テレビで受けた印象どおりの人、認知心理学でいう「メタ認知」を縦横無尽に使って生きている人であることがわかった。

 「メタ認知」とは、自分の仕事を管理する司令塔の役目をする思考プロセスである。メタ認知が発達した人は、何事にも計画を立て、問題が起これば冷静に対処し、自分の行動を監視し、仕事を完成させたら、その仕事を自己評価できる人間である。このメタ認知を持っているかいないかが、成功を左右するといわれている。そのメタ認知の存在が本書のいたるところに見られる。例えば、著者の人生計画によると、20代で貯蓄をし、30代で投資をし、40代で資産を築きながら、なおかつ使う、50代は自己投資をし、60代は健康を買うとある。人生50年計画を立てたソフトバンクの孫氏といい、蟹瀬氏といい、メタ認知が発達している人は計画的だ。

 これから長い人生を生きようとしている学生に本書をぜひ読んでもらい、著者のメタ認知を見習ってほしい。

尾関直子・経営学部教授(著者は文学部教授)



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