今季は大きく飛躍したシーズンだった。１０月のジュニアグランプリルーマニア大会では３位。続く台湾大会では６位に終わり、ファイナル進出はならなかったが「世界で戦うためにはもっと表現力を磨かなければ」と新たな課題が見つかった。

　そして迎えた１１月の全日本ジュニア。全日本、世界ジュニア出場権獲得に向けて真価が問われる大会となる。しかし、大会前に肉離れを起こし、当日は治療をしながら演技に臨まなければならずコンディションは最悪。それでも「今までやってきたことを全部出せるように」と無心で氷上を滑り切った。ＳＰで出遅れるもフリーで巻き返し見事３位。目標としていた全日本、世界ジュニア出場権を手中に収めた。

　現在は３月の世界ジュニアに向けて調整している。来季からシニアに参戦する鳥居にとって海外派遣の可否が決まる大一番だ。「強い気持ちを持って落ち着いて滑りたい」。
　成長に伴い自信は大きくなる。今年は多くの舞台を経験し確かな手ごたえをつかんだ鳥居。ジュニア最後の舞台で集大成を見せる。

（とりい・ひろふみ　文１、足立学園高出、１６２cm・５３�s）





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