日本私立学校振興・共済事業団はこのほど、2006年度の私立大学等に対する「私立大学等経常費補助金」の交付状況を発表した(大学上位20校の交付状況は別掲)。
私立大学等経常費補助金は、(1)私立大学等(大学・短期大学・高等専門学校)の教育研究条件の維持向上 (2)学生の修学上の経済的負担の軽減 (3)学校法人経営の健全性への寄与を目的として、私立大学等における教育・研究に係る経常的経費に対して、その2分の1以内が交付されるもの。
2006年度補助金の総額は3276億5740万3千円で、前年度比37億4455万3千円(1.2%)の増加となり、過去最高となった前年度を上回った。今回交付を受けた学校数は、前年度に比べ7校減少し872校。このうち、大学に対する補助金総額は、3007億7715万7千円(前年度比2.1%増)で、交付を受けた学校は518校(同6校増)であった。大学1校あたりに換算すると5億8065万1千円(同1・0%増)、学生1人あたり16万7千円(同1.2%増)となる。一方、不交付となった学校は大学48校、短大64校の計112校で、その主な事由は未完成の大学や申請の無い大学等であった。
この経常費補助金は、各学校の専任教職員および学生数をもとに教育研究条件の整備状況などに応じて傾斜配分される「一般補助」に加え、社会人や外国人留学生の受入れ、生涯学習・地域活性化の推進、大学院における教育研究の高度化の推進など、社会的要請の強い特色ある教育研究の実績に応じた「特別補助」が上乗せされて配分される。2006年度の特別補助は1074億5370万9千円で、前年度比25億6255万9千円(2.4%)の増加となり、補助金総額に占める割合は32.8%(前年度32.4%)であった。この特別補助の配分は年々増加しており、この傾向は今後ますます顕著になっていくことが予想される。
明大への補助金は40億9338万8千円で、一般補助が前年度比9028万9千円増、特別補助が1億8833万1千円増の合計2億7862万円の増額となった。増額の要因は、一般補助では教育・研究経費の増加に伴い傾斜配分率が高まったことによる。特別補助では授業料減免等奨学金制度の充実に伴う個性化推進特別経費、学術研究高度化推進事業の採択に伴う学術研究推進特別経費、教育・学習方法等改善に伴う大学教育高度化推進経費の増額分が大きな割合を占めたことによる。
2006年度私大経常費補助金(大学) |
順位 |
大学名 |
補助金総額 |
1 |
|
日本大 |
12,474,812 |
(4,106,298) |
2 |
※ |
早稲田大 |
8,952,149 |
(3,660,454) |
3 |
|
慶應義塾大 |
8,800,939 |
(2,676,000) |
4 |
|
東海大 |
6,428,548 |
(1,593,215) |
5 |
※ |
立命館大 |
5,254,190 |
(2,314,871) |
6 |
|
近畿大 |
5,126,484 |
(1,880,435) |
7 |
※ |
明治大 |
4,093,388 |
(1,521,275) |
8 |
|
北里大 |
4,048,803 |
(1,214,263) |
9 |
|
順天堂大 |
3,990,858 |
(1,388,754) |
10 |
|
昭和大 |
3,850,296 |
(747,216) |
11 |
※ |
中央大 |
3,756,963 |
(1,653,960) |
12 |
※ |
同志社大 |
3,549,391 |
(1,565,532) |
13 |
※ |
東京理科大 |
3,413,764 |
(1,321,388) |
14 |
|
福岡大 |
3,376,304 |
(808,992) |
15 |
|
東京女子医大 |
3,317,822 |
(544,635) |
16 |
※ |
関西大 |
3,233,725 |
(1,501,939) |
17 |
|
東京慈恵会医大 |
3,144,869 |
(356,488) |
18 |
|
久留米大 |
2,985,035 |
(1,198,969) |
19 |
※ |
関西学院大 |
2,895,994 |
(1,313,939) |
20 |
※ |
法政大 |
2,817,696 |
(1,475,806) |
注1 カッコ内は特別補助金額で内数、単位:千円
注2 ※は医歯学部のない大学
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