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明治大学広報
第588号(2007年10月1日発行)
目指せ真の国際人
蟹瀬誠一 国際日本学部 学部長予定者
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  「国際人」という言葉から、みなさんはどのような人物を想像されるでしょうか。おそらく国際的な舞台でバリバリ活躍している人、あるいは英語などの外国語が堪能な人などでしょう。私も以前はそんなイメージを抱いていました。しかしジャーナリストとして世界各国を取材し、要人と会っているうちにそれだけではないということがわかったのです。真の国際人とは、自分の生まれた国のことを熟知し、誇りを持ってそのことを語れる人たちなのです。豊かな知識と発信力の両方を兼ね備えている人物なのです。ところが日本の知識人や教育者の中には、欧米と比較をして自国や自国民の欠点ばかりをあげつらう人が少なくありません。その結果、悲観論が蔓延しています。若者が将来に向かって明るいビジョンを描けないのも当然といえば当然でしょう。

 明治大学国際日本学部はそんな悲観論を払拭するために生まれました。国際日本学部は、日本が世界に誇れる分野をしっかりと学び、それを世界に発信できる人材を育てることを目的としているのです。そのために、これまでの大学の学問分野の壁を超えた新しいビジョンとカリキュラムを構築しました。日本の伝統文化、現代文化を学ぶコース、日本の政治、経済、メディアなどの社会システムを学ぶコース、そして国際関係を学ぶコースの中から学生自身が興味対象を選択していくシステムです。学生一人ひとりの主体性が尊重されます。なぜなら小・中・高までは「学習」ですが、大学は「学問」の場だからです。つまり習って学ぶよりも自ら問いかけて知力をつけていくことが大切なのです。ですから新学部では自分の道を自分で選ぶ積極性と「個」の強さが育まれていきます。また、国際的に情報発信するために必要な英語力強化にも力をいれます。

 明治大学から新しい教育改革の芽を育てようではありませんか。そのために教職員一同精一杯頑張ります。校友・ご父母の皆さまの力強いご支援をよろしくお願いします。

かにせ・せいいち
明治大学文学部教授
国際ジャーナリスト
1950年、石川県生まれ。 上智大学文学部新聞学科卒業後、米AP通信社記者、仏AFP通信社記者、米TIME誌特派員を経て、1991年にTBS『報道特集』キャスターとしてテレビ報道界に転身。カンボジアでの小学校建設、環境NPO理事としても活躍。2004年4月より明治大学文学部教授に就任。


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