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明治大学広報
第589号(2007年11月1日発行)
中国オリンピック委員会名誉会長
何振梁氏に明治大学名誉博士号
スポーツ振興への貢献を顕彰
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 明治大学は9月22日、何振梁(ハ・ジェンリャン)中国オリンピック委員会名誉会長に名誉博士の学位を贈呈した。何会長のオリンピックならびにスポーツ振興への長年の貢献を顕彰したもので、5月のアブドゥラ・アフマッド・バダウィ氏(マレーシア首相)に続き23人目の受章となる。

 明治大学名誉博士の学位は、「学問・芸術その他人類のため、顕著な貢献をした者」に贈られる。

 何振梁氏は、上海震旦大学理工学部卒業後、中国共産党に入党。国家体育委員会(現・国家体育総局)勤務を経て、1981年に国際オリンピック委員会(IOC)委員に就任。その後も、89年には中国オリンピック委員会会長、IOC副会長に就任するなど、一貫して中国のスポーツ振興と国際スポーツ界への復帰に尽力。2002年には、北京五輪開催決定を受け、北京オリンピック組織委員会理事長に就任。04年からは中国オリンピック委員会名誉会長を務め、国内のみならず、国際的なスポーツ活動の発展に寄与している。

 贈呈式は駿河台校舎リバティホールで行われ、中国大使館関係者や、日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恆和会長、明治大学駿台体育会の兒玉圭司会長はじめ、大学役職者・学生・教職員、報道関係者ら約350名が列席した。

 納谷廣美学長は顕彰の言葉として、「何先生へ明治大学名誉博士学位を贈呈できることは本学にとって名誉であり、このたびの慶事が明治大学のスポーツ振興・発展の一助となることを確信している」と語り、「今後、学生諸君の活動を通じて、ますます日中両国の交流が促進されることを期待している」と結んだ。

 納谷学長から名誉博士学位記と学位章(メダル)が、長吉泉理事長から記念品が贈られた後、何氏が受章のあいさつに立ち、今回の博士号について「私個人というよりは、中国スポーツ界へ贈られたものとして受け止めたい」と謝辞を述べ、「スポーツを通じた健全なアジアの発展と、日中の友好促進に努める」と力強く語った。

「五輪を人種・政治・思想・宗教を超えたプラットフォームに」
−名誉博士贈呈記念シンポジウム−

 贈呈式に引き続いて行われた記念シンポジウムでは、何氏が「オリンピズム(オリンピックの精神)教育について」と題した基調講演を行った。

 何氏は、北京五輪が掲げる「ひとつの世界、ひとつの夢」の標語を紹介しつつ、オリンピック精神の普遍的価値を述べ、近年の「商業主義・勝利至上主義」に陥ったオリンピズムの排除・改善へ意欲を示した。

 竹田JOC会長、兒玉駿台体育会会長、寺島善一商学部教授が参加したパネルディスカッション(写真下)では、竹田会長が2016年の東京五輪開催に向けた誘致活動を紹介。『都市と地球の未来を繋ぐ五輪』という東京五輪のコンセプトを披露した。何氏は、オリンピックはスポーツを通じて若者と社会を教育する場でもあるという側面を強調。最後に「アスリートらとともに、他者への敬意、飽くなき向上心、ルールの尊重といった気高い精神を共有し、人種・政治・思想・宗教を超えたプラットフォームとして、人類全体がオリンピックを育てていくことが必要」と語ると、期せずして会場から大きな拍手がわき起こった。

 名誉博士学位贈呈式・シンポジウムとも盛況のうちに終了を迎え、会場となったリバティホールは、早くも北京五輪への期待が高まっていた。



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名誉博士の学位記を手にする何氏(左)



オリンピズムを語る何氏


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