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明治大学広報
第590号(2007年12月1日発行)
「協定校ネットワークの構築―現状と展望―」
 副学長・国際交流センター所長 藤田 直晴
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 明治大学は、126年の長い歴史のなかで、創立後早い時期から、多くの留学生を受入れ、アジア近代化の一翼を担った名門大学の一つである。しかし、20世紀後半以降、地球規模で急進するパラダイム転換に、本学が対応しきれているかというと、必ずしもそうではなかろう。確かに、近年の大学評価のなかで、本学がいわゆる”勝ち組”として位置付けられることを目にする機会が増え、喜ばしいことには違いないが、”生き残り”をかけての国境を超えての大学間競争は、実はこれからが本番なのである。

 21世紀には、個別大学が限定的な資源を相補的に活用し合い、シナジー効果を高めていくための幅広い連携の様態が個々の大学の命運を左右するようになるという指摘もある。協定校ネットワーク構築の意味は、まさにこの一点にあると考えている。本学の海外協定校数は、2007年度末までに80程度になる見込みであるが、依然不十分である。当面、3桁・100校以上を目標に拡充し、本学学生の国際交流を強力に支援する体制を確立したい。

 他面本学は、学長肝いりで「日仏共同博士課程」(日本側34大学とフランス側53大学の博士課程学生総計60名)および「日加戦略的学生交流プログラム」(日本側15大学とカナダ側15大学の学部学生総計30名)の代表校として、日本政府や仏・加政府と連携し、資金助成を得ながら日・仏・加総計115大学間の学生交流に中心的役割を果たしている。この実績は、国内外から高く評価され、本学にとってこの種の運営ノウハウを蓄積する好機ともなっている。

 総体として本学の協定校ネットワークは未だ脆弱であるが、部分的には世界的に重要な貢献をしている。本学では、圧倒的な数の東アジアからの私費留学生、少数であるが東南・南アジアおよび一部西アジア・アフリカなどからの国費およびJICAなど機関留学生、協定校ネットワークによる欧米からの留学生など600人余りが学んでいる。多様な価値観や文化を持つ多くの優れた学生が世界各地から本学に集い、学習・研究したいと感じるような学生交流政策とキャンパス創造の重要性を痛感せずにはいられない。 

(文学部教授)



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