三木武夫元首相の思想と行動の検証を目指す─明治大学史資料センター(渡辺隆喜所長)の三木武夫研究会では現在、元首相夫人の三木睦子氏(明治大学顧問)へのインタビュー調査を行っている。 小西コ應政治経済学部教授を中心とした同研究会は、2004年秋に元首相関係資料が睦子氏から元首相の母校である明大に寄贈されたこと(本誌第549号既報)を契機に、センター内に設置された。寄贈を受けた資料約6万5千点には、外相・首相在任時代を中心とする国政関係文書群が多数含まれている。資料は現在未公開だが、センターと研究会ではその公開に向けて目録作成作業を進めている。 研究会ではその作業と併行して、元首相に関する各種調査・研究を実施しており、インタビューはその一環として行われているもの。睦子氏に元首相と共に歩んだ半世紀を振り返っていただき、「議会の子」といわれた元首相の政治活動と理念を解明することを目的としている。 昨年6月から三木武夫記念館(渋谷区南平台)にて月1回のペースで行われているインタビューは延べ10時間以上におよぶ。睦子氏からは、元首相の多岐にわたる政治行動や日常生活に至るまで、貴重な事柄を数多く伺うことができた。 研究会では今後も同氏や関係者へのインタビューを実施し、その成果は元首相研究のみならず日本近現代政治史研究にとっての証言資料として活用する計画である。 (大学史資料センター) 大学史資料センターのページ 前のページに戻る