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明治大学広報
第591号(2008年1月1日発行)
《父母会特集》
人とのかかわりのトレーニングを
積水ハウス株式会社 人事部東京リクルート室長 上野 義夫
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 堅調な経済状況に支えられた「超売り手市場」と呼ばれる新卒就職マーケットは、さらに過熱しバブルの再来とも言われています。しかし、企業は「優秀な」学生にこだわり、決して数合わせの採用はしないというのが、バブル当時とは大きく違うようです。「売り手市場」だからといって準備を怠ってはいけません。

 また、企業にとって人材は、確保だけではなく定着や早期戦力化が、今や経営の根幹にかかわるテーマとして年々重要視されています。企業が求める人材とは、「自分で歩ける」「自分の道をきちんと見据えている」「自社とフィットする」人、すなわち、自律型で感度良好な人物であり、将来成長が期待される人材ということになります。

 就職戦線を戦っていくには、社会の一員として身につけるべきさまざまなセンスを今から備えることが重要ですが、実社会ではとりわけ、「相手が今何を要求しているのか」「次に何をすべきか」を理解すること、そして「自分で考える」ことが重要視されます。これらが身について習慣化できている学生を企業は高く評価し、逆に身についていない学生は「困った新人」という評価を下します。残念ながら現代の若者は人とのかかわりが希薄な中で生まれ育ってきたことがウィークポイントとされ、他者と協働し、人との関係性を新たに作り上げることが苦手とされています。学生生活は、社会の一員として、あるいは一市民として生きていくための「大事なセンス」を身につける大変重要な期間です。残された学生生活の中で、できるだけ多くの他者とのかかわりからセンスを磨いてください。

 30年近く前、私たちの就職活動は卒業前の秋のイベントでした。学内では駿河台校舎の記念館に学生が集い、応援団が檄を飛ばす中「出陣式」が執り行われ、学生は志望する業界・企業に散っていったことを想い起こします。「就職活動=生きる道」を決めるという重要な選択はいつの時代も同じですから、自分自身に檄を飛ばし、ぜひ目指す道に果敢にチャレンジしてください。後輩の皆さんの健闘を心よりお祈りしております。
(1980年法学部卒)

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