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明治大学広報
第591号(2008年1月1日発行)
明治法律学校卒業生
藤田謙一を記念する庭園
青森県弘前市
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 青森県弘前市の弘前公園のすぐ傍に明治法律学校出身の藤田謙一が大正8年に造らせた江戸風の庭園がある(写真)。

 藤田謙一は、明治6年弘前市に生まれ、明治24年に明治法律学校に入学、熊野敏三法学博士の書生となった。卒業後の明治35年、たばこ製造販売業の岩谷天狗商会に入社し、以降日活社長をはじめ、ガス・映画・印刷など60以上の会社代表や取締役となり、昭和3年には日本商工会議所初代会頭に就任するなど日本屈指の財界人であった。また、藤田育英社の創設など多くの育英事業や寄附行為でも社会に貢献した人物である。

 庭園は、総面積約2万1千平方メートル(約6千坪)、岩木山を借景とする高台部庭園と低地部の池泉廻遊式庭園から成る。高台部には洋館・和館・考古館(国指定登録文化財)が配置され、低地部では花菖蒲、ツツジの群落、滝、反橋などの景趣の変化を楽しむことができる。弘前を訪れた際には、ぜひ藤田記念庭園にも足を運んでいただきたい。


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