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明治大学広報
第593号(2008年3月1日発行)
駿風
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 ヒトの「意識」について最近考えてみた。意識とは「ヒトの精神や肉体を統御している仕組み」といえる。この説明は、わかるような、わからないような感じがする。まだヒトの「意識」について物理的な定義がないのである。

 ヒトの「意識」は本当に存在するのか、という主張まである。それは「脳が生み出した錯覚」と言うのだ。なぜこのようにさまざまな意見があるかといえば、「ヒトが感じている意識は、自分が感じているということしか主張できない」からだ。主観的な事柄なのである。

 したがって、動物に意識があるかどうかや、自分以外のほかのヒトに意識があることを証明することは難しい。このような行き詰まりをどうしたらいいのだろうか。

 私はやはり「自己の感ずる意識」という根本に戻って一歩を進める以外にはないと思っている。「自己の感ずる意識から、他者を意識する」とはいったいどのようなことか、その仕組みをロボットに作ってみることによって、もしかしたらヒトの意識の謎を解く第一歩を踏み出せるかもしれないから。



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