明治大学科学技術研究所では、2003年度に文部科学省の学術フロンティア推進事業として選定を受けた、プロジェクト研究「強地震動下における構造物および機器・装置・配管系の損傷制御および機能維持システムの開発」(研究代表者=野口弘行理工学部教授)を、これまで約4年間、推進してきました。 本研究は、理工学部建築学科と機械系学科が協働して、耐震工学の今日的な新しい理念に基づき、建築構造物および機器・装置・配管系の安全性の確保のみならず、損傷制御および機能維持のためのシステムの開発、新しい設計手法の構築を目指したものです。 2007年度での研究の終了に伴い、最終成果報告会を3月14日に駿河台校舎リバティタワー1021教室で開催しました。報告会には首都大学東京名誉教授で日本免震構造協会会長の西川孝夫氏をお迎えし、「わが国における制震・免震装置を用いた超高層鉄筋コンクリート造の現状と今後の課題」と題してご講演いただきました。その後、3つのサブプロジェクト((1)損傷制御型構造システムの研究開発 (2)損傷制御・機能維持デバイスおよび高機能多次元ダンパの開発 (3)損傷制御・機能維持設計法の研究)について、計11課題の研究成果報告を行いました。 研究者のみならず、構造技術者、構造設計家らの多数の参加を得て、大変意義のある報告会となりました。 本プロジェクトでは、構造物および機器装置類の損傷制御と機能維持を確保するための直接的技術開発、設計法の開発が行われ、極めて独創的・実際的な研究成果が得られています。 (野口弘行理工学部教授) 明治大学研究・知財戦略機構<大型研究> 前のページに戻る