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明治大学広報
第603号(2009年1月1日発行)
2009新春座談会
明治大学の評価
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米山(司会) 現在の明治大学をどのように見ていらっしゃいますか。

中村 全学部統一入試の実施や国際日本学部の開設など、ここに来て明治大学の注目度は高まっています。ただ逆に言えば、この十数年はあまり動きが目立たなかったともいえると思います。受験業界で明治は「MARCH(明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学)」と括られています。MARCHというグルーピングは1970年代からあったそうですが、世間に広く言われるようになったのはこの数年です。かつて明治は、「早慶明治」と言われていました。それがいつのまにか受験の世界では「早慶上智」になっています。そして明治はMARCHの一番トップの大学というのが、世間一般から見た認識ではないでしょうか。

小林 私どもは『螢雪時代』や『受験年鑑』などの刊行物のほかに、受験生応援サイト『パスナビ』を運営しています。このサイトの資料請求などの検索数を見ますと、今年(2008年)7月から10月の4カ月間で明治大学は第2位だったんです。ちなみに1位は日本大で、3位以降が、青山学院、法政、中央、立教。早稲田は19位、慶應は26位です。東北地方のある公立の進学校の先生に話を伺うと、国公立大の併願先として漠然と「早慶上智」を志望していた生徒たちの一部が、最近は明確な志望動機のもとに「私立なら明治に行きたい」というようになったそうです。これは全学部統一入試での仙台会場の設置が呼び水になったようです。こうした入試改革がいわゆるMARCHの中でも明治を最上位に押し上げていると考えます。

坂口 代々木ゼミナールでは大学の方に来ていただいて生徒に大学説明会を開催しています。先日行われた明治大学の説明会は教室がパンクしました。今のところ参加人数は今年の最高です。つまり、受験生からは浪人しても行きたい大学という評価をされていると思います。もちろん現役生も多く参加していました。入試問題を見ても、問題がオーソドックスで現役生にも受かる可能性がある。入試についても開かれている大学と捉えられています。受験人口が最も多かったのが92年ですが、その時以上に受験生を集めている大学がいくつかあります。その全てが入試や教育について改革に熱心な大学です。明治大学は91年の11万8000人というのが最高値だと思います。受験人口が多かった92年プラス・マイナス1年の3年間で見ると、明治大学はピーク時の平均が10万3900人。2008年は10万8000人ですから、やはりピーク時を超えている。改革をするということは、非常に熱心な大学と評価されます。それが今の受験者数につながっていると考えています。

米山 大学改革が受験者数につながっているという喜ばしい評価を頂きましたが、以前に比べて早慶との開きはあるのでしょうか。

中村 受験生からすると、大学のグルーピングというのは志望校を決める際に非常に意味が大きいんです。現在は、高校でも予備校でも、まずは早慶があって次がMARCHというような指導をしています。MARCHと括られることと、かつてのように早慶明治と括られることでは、意味合いがかなり違います。しかし、明治には強みがいろいろあります。まず、明治は、中央や法政というかつて「質実剛健」系と言われた大学の中で唯一キャンパスを都心に残しています。また建物がきれいになり、国際日本学部も開設され、女子学生も増えていますので、イメージはかつてとだいぶ変わってきています。明治の内部では、MARCHではなく、やはり早慶明治という方向に向けてやっていきたいと思っているのではないでしょうか。

米山 最近、女子学生の割合がものすごく高くなりました。昔は男子校同然のイメージが強かったわけですが、最近はイメージも雰囲気もだいぶ変わりました。

坂口 20年前は女子の受験生に「明治大学は?」と言うと、「いやぁ」というのがありました。今はまったくありません。校舎が都心にあるということとリバティタワーはものすごく明治大学のイメージを変えたと思います。

米山 女子学生が「ここなら来たいな」という雰囲気がリバティタワーにはあると思います。

中村 私どもが発行している『大学ランキング』のデータを見ますと、女子の比率は、明治が約29%で、早慶が32%、中央が33%です。明治はもう少し女子学生が増えてもいいと思います。

米山 国際日本学部は女子の志願者が比較的多いですから、2、3年するともっと増えると思います。

坂口 立教や青山学院では法学部などでも女子が約40%います。

小林 理工学部と農学部の女子の比率も課題でしょう。

米山 私は農学部の教員ですが、約4割は女子です。最近は生物系に興味を持つ女子が多く、学科によっては5割を超えます。ただ、理工学部はまだ少ないと思います。これからは女子をいかに獲得するかということが、受験者数を増やすことにつながってくるわけですね。

坂口 女子を増やすということは、一方で少し考えなければならないと私は思います。例えば立教と明治に両方受かったら、立教を選ぶ人のほうが多いんです。女子がそういう選択をしますから。ただ、立教じゃなくて明治を選んでいる人たちは、バイタリティやスポーツの強さに魅力を感じているので、うまくバランスをとっていったほうがいいかもしれません。



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