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明治大学広報
第611号(2009年9月1日発行)
論壇
「教学・法人一体となって創立130周年へ」
文学部長 林 義勝
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 2009年度は明治大学にとって、前理事会が購入した中野キャンパスの開発をどのように進めるか、さらに、これと並行して駿河台キャンパスの再開発方針を決定することが重要な課題であった。この課題には資金調達の見通しも絡んで、現理事会は相当苦労をされたと聞いている。

 教学サイドでは、和泉と生田の建設計画に関する既定方針を前提に、今後の大学発展のため、中野キャンパスの有効利用を基本とし、具体案の策定を進めてきた。さまざまな構想が出されたが、理事会の最終判断は、中野キャンパスと駿河台C地区(現11号館)に建設する建物の費用に、130億円を用意するというものだ。

 この決定に至る経緯は何であれ、まず教学サイドとして心すべきは、理事会の決定を、全学の英知を集め、いかに迅速に具体化するかであろう。中野キャンパスでは昨年本学が獲得したグローバルCOEの実施計画である先端研究拠点を設置し、さらに学部・研究科の展開をどのように具体化するのか、決定の時期に来ていると思われる。関係諸機関や関係者の思いは多様であろうが、本学の第4番目のキャンパスとしてデビューするに相応しい内容の具体案が実現することを切に希望する。本学が21世紀に世界に開かれた大学として飛躍するためのスプリングボードの役割を期待している。

 一方、駿河台キャンパスC地区の開発については、以前から研究環境の整備を中心に議論が進められてきている。外部からの研究資金獲得の多寡が大学のランキングに直結するという厳しい環境を考えれば、そのような議論が出てくるのは当然過ぎるといえよう。

 こうした状況と同時に、駿河台キャンパスで学ぶ学生諸君の教育・生活環境についても、十分な配慮をする必要がある。駿河台では休み時間に学生諸君がゆったりと話をする、リラックスできる場の確保も至上命令である。また、学長方針にあるように、文系学部の2年次からの駿河台での授業の展開を念頭に、教室事情が窮屈になることも想定して対応しなければならない。

 おりしも、本学は文部科学省による国際化拠点校のひとつに採択された。留学生を、短期滞在も含めて、2020年度までに4000人を受け入れ、1500人の学生を送り出すことが求められている。それに向けて教育環境を整備することも喫緊の課題である。

 このような状況のもと、駿河台キャンパスの将来構想を早急に確認し、文字通り教学と法人が一体となって、2011年度の本学創立130周年に向けて邁進することを期待してやまない。本学に残された時間は限られているのだ。



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