「1本でより遠くへ」。その実力と人柄で部の中心である嶋田友生(文4)が長年自身の指標にしてきた言葉だ。嶋田がこの言葉に出会ったのは中学生の時。ボートを始めたばかりの嶋田にボートの楽しさを教えてくれた顧問の先生が使いだした言葉だという。「迷った時は常にこの言葉を思い出す」。嶋田のボート人生はこの言葉とともにあったと言っても過言ではない。 そんな嶋田は4年間の集大成を今夏のインカレにぶつけた。男子を総合優勝に導くべく持てる力を出し切った。結果は準優勝と、惜しくも表彰台の頂点に登ることはできなかったが、「メダルが取れて良かった」と語る表情からは達成感が見て取れた。 今大会、嶋田は後輩の城篤史(商2)・小西淳介(経営2)とクルーを組んだ。そこで例の「合言葉」を伝えたという。中学時代に教わったこの言葉は、いつしか自分が教える言葉になっていた。卒業後は中学時代の恩師を追い、ボートの指導者を目指すという嶋田。 彼の熱い思いは、彼を支えてきた言葉とともに、後輩そして未来のボートマンたちへ受け継がれていく。 (しまだ・ともお 文4 美方高出身 175センチ) 文・写真:中宗大地(政経2) 明大スポーツWEB 前のページに戻る