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明治大学広報
第612号(2009年10月1日発行)
論壇
「『農』のある明治からの発信」
農学部長 田畑 保
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 農業がいま、若い人たちの中でブームになっている。農業に挑む若者たちが急増する一方、若手タレントやモデルなどの農業体験がテレビや新聞・雑誌で報じられ、就農を勧める本や雑誌も多数発刊され、ネット上でも農業体験や就農に関する話題がいっぱいだ。

 農業を目指す動きは、1990年代以降若い人たちにも徐々に広がってきていたが、近年は食料問題、環境問題への社会的関心の高まりともあいまって農業の価値が見直され、「農」のある生き方を目指す若い人たちが着実に増加している。その中での農業ブームだが、その底流に近年のこうした流れがあるとすれば、単なる一過性の現象とだけみるわけにはいかない。かつての3K=「きつい・汚い・危険」ではなく、新3K=「かっこいい・感動がある・稼げる」という新しい農業観が若者の中に芽生えているという。

 このように食料や環境をめぐる諸問題が脚光をあびる中、農学に対する関心、期待も高まっている。明治大学は東京六大学の中で唯一農学部を有する私学であり、広く「農」に対する関心や期待が高まる今日、それにしっかり応えていくことが求められている。わが農学部は、21世紀を象徴する3つのキーワード「食料・環境・生命」を軸に教育研究を行い、生命科学などの先端科学にも取り組みながら、人類の生存に不可欠な食料の持続的生産や環境の保全・創造などの課題にチャレンジしているが、今後その努力をさらに強めていかなければならない。

 農学部がいま力を入れているのは、2012年春に予定している川崎市麻生区黒川の新農場開設準備である。農場は、農学部の教育にとって不可欠の施設であるが、明大農学部が広大な面積を有する農場を都市近郊において新たに建設する機会に恵まれたことは、まさに「百年に一度」ともいうべき幸運である。




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