明大体育会柔道部の海老沼匡(商2)が2009年12月11日、グランドスラム東京2009国際柔道大会(東京体育館)男子66kg級で優勝を飾った。 海老沼は2、3回戦を難なく勝ち上がると、4回戦で世界ランキング1位のハシュバータル・ツァガンバータル(モンゴル)と対戦。内股で逆転の一本勝ちを収めた。 決勝では韓国のキム・ジョジンと対戦し、ポイントをリードされつつも冷静に試合を組み立て、終盤に一瞬の隙を突いて相手の懐にもぐり込むと、意表をつく右からの背負い投げで鮮やかに一本を奪った。 海老沼は2009年7月のユニバーシアード大会で優勝すると、同年11月の講道館杯全日本柔道体重別選手権大会(千葉・ポートアリーナ)では、アテネ・北京五輪2連覇の内柴正人(旭化成)を破って優勝。同月、アラブ首長国連邦で行われたグランプリ・アブダビ2009でも優勝し、「日本柔道界の新星」と一躍注目を集めた。 海老沼は世界一の快挙にも「優勝は嬉しいが、これで終わりではない。ロンドンまで一つひとつ全力で戦っていきたい」と、2012年のロンドン五輪に視線を向けた。 グランドスラム東京2009国際柔道大会は、1978年から開催されてきた「嘉納治五郎杯東京国際柔道大会」が、2009年から国際柔道連盟管轄のワールドツアーとして名称を変更し、開催されたもの。年間グランドスラム4大大会のひとつに位置づけられ、同年1月より導入されたランキング制度によるポイントが加算される大会でもある。同ポイントは五輪出場権獲得に大きく影響するため、五輪、世界選手権と並ぶ重要な大会として、世界ランク上位の実力者が競い合う。 (取材・写真提供/明大スポーツ新聞部) 明治大学体育会柔道部 明大スポーツWEB 前のページに戻る