明治大学
English Korea Chinese Chinese 交通アクセス お問い合わせ サイトマップ
明治大学TOP > 明治大学広報 > 第618号(2010年4月1日発行)
明治大学広報
第618号(2010年4月1日発行)
論壇
世界の明治へ怒涛の前進を
大学経営特任補佐兼副学長 山根 徹夫
明治大学広報TOPへ
 春は別れと出会いの季節である。明冶大学においても、この春社会に約7千人の卒業生を送り出し、新たに多くの新入生を迎えた。4月は各キャンパスがフレッシュな活気で満ち溢れている。

 明治大学の本年度入試の志願者数は約11万6千人で、昨年度より約1万人増加し、過去最高となった。受験生の皆さんにとっては大変なことであるが、少子化のため多くの大学が志願者の減少や定員割れとなっているなか、大学にとってはありがたいことである。昨年、民間調査機関の調査で明治大学は「志願したい大学」第一位となったが、それが裏付けられたともいえよう。

 今、大学は少子化だけでなく、いわゆる市場化(受益者負担の原則、競争・評価の導入など)やグローバル化の大波にもまれている。これは日本の大学だけでなく、世界的な傾向であり、各国の大学とも変革を迫られている。1999年にヨーロッパにおいて採択されたボローニャ宣言に始まった「ボローニャ・プロセス」の動きも広がりつつある。

 大学は中世ヨーロッパ以来の長い歴史を有するが、大学のアイデンティティーが揺らいでいるのである。「自分探し」という言葉があるが、大学は今、いわば「自分作り」が求められている。

 明治大学は来年創立130周年を迎える。創立者である岸本辰雄校長は「明治大学の主義」によって「官立は全く私立に勝るとも断言するを得ず(中略)学問の独立、自由を保ち自治の精神を養い人格の完成を謀ることは私立却って官立に勝る」と主張し、さらに「学校教育なるものは此の如く知識を学生に注入するに非ずして却って学生の知識を開発するに過ぎず。諸君が最後の教育者、最上の教育者は諸君自身たることを記憶せんことを要す」と述べている。創立者の教育に対する高い識見と洞察に感銘するばかりである。

 明治大学はこの建学の精神を基調とし、「個を強くする大学」という教育目標を掲げ、「世界に開かれた大学」、グローバルコモンを目指している。昨年度には文部科学省の国際化拠点整備事業(グローバル30)の拠点大学に、東京大学や早稲田大学などとともに採択された。また、駅伝、野球、サッカー、卓球など体育会各部の活躍も目立つ。文化プロジェクト「ハムレット」の公演の感動も忘れられない。ハード面では、新しく第四のキャンパスとなる中野キャンパスの整備にも着手している。

 経済不況の先行きも不透明で、大学を取り巻く環境は大変厳しいものがあるが、今年度も、長堀守弘理事長、納谷廣美学長のもと、教職員、学生の皆さん、さらには保護者や多くの校友の方々とスクラムを組んで、世界の明治へ怒涛の前進をしていきたい。



前のページに戻る

ページ先頭へ

© Meiji University,All rights reserved.