グラウンドで、そしてベンチで、人一倍声を張り上げチームを鼓舞する選手がいる。今年になり急成長し今や投手陣の柱となった西恭史（農４）だ。昨年までは大黒柱として君臨した井上祐次郎（２０１０年農卒）の存在が大きく、西は周りにインパクトを残す選手ではなかった。しかし、最上級生となった今年は意識が違う。チームのために尽くす姿勢が随所に見受けられるようになった。

　球を受ける女房役も「気迫が出てきた。そしてチームのことを考えている」（清森晋吾・政経４）と変化を感じている。「これまでに比べ球速が増し、打者を抑えこめるようになった」古城知明主将（政経４）などからの信頼を勝ち取り、重要な試合のマウンドには常に西の姿があった。しかも彼は、プレーだけではなく精神面でもチームを支えている。登板がない試合でも、ベンチから率先して声を出しチームを盛り上げる。そんなムードメーカな西を選手たちは「やすさん」と慕う。

　今夏、清瀬杯に出場する明治大学。西がチームを頂点に押し上げる。

　（にし・やすふみ　農４　朝倉東高卒　１８０センチ・７２キロ）

　文・写真：和久井　考洋（政経２）



明治大学スポーツ新聞部

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