窮地を救ったのはケガから帰ってきた男だった―。10月11日に開かれた第22回出雲全日本大学選抜駅伝競走。本学は2年連続2度目の出場となる。今大会は初出場の昨年から順位を4つ上げ、8位でフィニッシュした。 最上級生のプライドが流れを変えた。スタートで出遅れた明大が2区で襷を受け取ったのは16番目。昨年の出雲駅伝では1区の出遅れが響き、そのままズルズルと全体のペースを崩した。それだけに、今年は2区走者がいい流れを作らねばならない。そんなプレッシャーのかかる区間で最高の仕事を果たしたのが松本翔(政経4)だ。松本はもともと中距離で結果を出してきた選手。昨年は故障が続き活躍できなかったが、故障から復帰した今期は関東インカレ、全日本インカレ共に得意の1500kmで上位入賞を果たすなど絶好調だ。 ノリにノっている男は久し振りの駅伝も「楽しかった」と快走。順位を3つも上げた上に、自分でも「思った以上」と笑みがこぼれる区間4位の好成績でチームの危機を救った。最上級生として、そして1年間を取り戻すため。残る2つの駅伝でも、松本の気持ちのこもった走りがチームのカギを握る。 (まつもと・しょう 政経4 洛南高出 180cm・68kg) 文・写真 神林千早(文3) 体育会競走部 明大スポーツWEB 前のページに戻る