不動のナンバー８としてプレーと声でチームを引っ張ってきた絶対的なリーダー・杉本博昭（商４）。その実力はシーズン突入後の活躍を見れば、一目瞭然（りょうぜん）だ。対戦相手を弾き飛ばす突破力はもちろんのこと、明治の最大の攻撃手段であるドライビングモールの核という大役をこなしていることも大きい。彼のトライ数は１３本と、チーム内でトップを誇る。さらに、彼は試合中のウォーターブレイクなどで選手たちをまとめ上げ、チームの意思疎通を助けてきた。開幕から６連勝を挙げ、対抗戦１２年ぶりの優勝へ大手をかけた要因に、彼のプレーとキャプテンシーがあったことは間違いない。

　しかし、優勝のかかった大一番・明早戦では今まで対戦校を圧倒してきたＦＷ戦で攻めきれず、敗北を喫してしまう。「優勝できなかったことよりも、早稲田に勝てなかったということが悔しい」と、その顔には無念さがにじんでいた。それでも、まだ明治には大学選手権という雪辱の場が残っている。順当にいけば準決勝で早稲田との国立競技場での再戦という、最高の舞台が実現する。「今の状況を真摯（しんし）に受け止めて、これから一戦一戦修正していくしかない」。闘将杉本は、最後の大舞台へ向けて前を向く。

（すぎもと・ひろあき　商４　大工大高出　１８２ｃｍ・１０３ｋｇ）

文・写真：石川雄治（商２）



体育会ラグビー部

明大スポーツＷＥＢ

前のページに戻る