「徹底的に相手を圧倒せよ」（兒玉総監督）。それを全日本選手権という国内最高峰の大会で見事にやってのけたのは、水谷隼（政経３）だ。ディフェンディングチャンピオンの水谷は、スーパーシードとして４回戦から登場。決勝戦も含めた６試合で２ゲームしか落とさない圧倒的な強さを見せつけた。惜しくもダブルスは決勝戦で敗れ、単複５連覇は達成出来なかったが、「打ち合いを楽しめた」と笑顔で振り返った。

　今シーズンは、充実していた。五輪、世界選手権に次ぐ大規模な大会であったプロツアー・グランドファイナル（韓国・ソウル）では日本人初優勝を果たした。世界ランキングも自己最高の７位に定着。国内どころか世界でも有数の選手へと成長した。

　「数十年に一人の逸材」（日本卓球協会・前原正浩強化本部長）と評される水谷。全日本選手権直後に行われたジャパントップ１２でも優勝し１００万円を獲得するなど、今年度は国内無敵だ。もう狙うのはただ一つ。それは、「ロンドンオリンピックでメダルを獲得する」ことだ。日本卓球界悲願の夢を果たすため、水谷はプロツアーで世界を駆け回っている。

　 （みずたに・じゅん　政経３　青森山田高出　１７２センチ・６６キロ）

文・写真　堀内純平（経営３）



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