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文学研究科の教育課程編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)

文学研究科

博士前期課程・修士課程

   現代社会における人間存在の普遍的な課題の解明に寄与しつつ、豊かな感性と鋭い理性を備え、高邁な精神文化的教養と精緻な科学的認識を会得した優れた人材を輩出することが、文学研究科博士前期課程及び修士課程の教育理念並びに目標です。そのために、現代社会における人間存在の普遍的な課題の解明に寄与する能力を会得するために、以下のような方針に基づきカリキュラムを編成しています。
(1)各専攻・専修での学部課程での学習、実習成果を更に発展させつつ、より深い学識を身につけさせることで、先端的な専門知識への道を開き示すと共に、苦手な分野では基礎的な学習と作業へと立ちかえらせます。
(2)「総合文学研究」「総合史学研究」「特別講義」のような科目、並びに学術講演会などを通じて、専門外の多様な知識にも広く触れてもらいます。そのために客員教員、特任教員等の制度も活用します。
(3)研究指導においても、修士学位論文の執筆についてはきめ細かな指導を行うのみならならず、中間発表などで口頭発表、論文作成の基礎習得を重視した指導体制を構築しています。
(4)成果還元としては、大学間での研究発表会レベルでの発表を想定し、これを推進しています。
(5)分野別には、以下の力点を設定しています。

【学位(文学)】
日本文学: 
ア 日本文学・国語学・漢文学に関する修士学位論文作成に向け、執筆能力を段階的に涵養すべく、演習科目を設けて研究構想・先行文献の評価・成果発表等を実践的に指導します。
イ 特論科目によって分析・考察のスキルを深めます。
ウ 関連する専門科目の履修によって、幅広い視点を有することができるような能力を育みます。

英文学: 
英語圏文学・英語圏文化・英語学・言語学等に関する修士学位論文の執筆に必要となる知識・読解力・分析力・発表能力の習得に資する科目群を配置しています。

仏文学: 
ア フランス語圏の文学・文化・思想について、分野ごと及び時代ごとの専門知識を深められるような演習科目と特論科目を配置しています。
イ 特に演習科目においては語学力、読解力、発表力、論文作成力などが身につくようカリキュラムを編成しています。

独文学:
ア ドイツ語圏の語学、文学、文化及び思想の研究領域の幅の広さに鑑み、個別領域の学術的知識を深める科目を配置しています。
イ 同時に、分野横断的な基礎学習も継続できるようにカリキュラムを編成しています。

演劇学: 
演劇史・演劇学の研究領域の幅の広さに鑑み、個別の領域の専門知識を深めると同時に、幅広い基礎的な学習も継続できるようにカリキュラムを編成しています。

文芸メディア: 
分野、また、作家・作品研究に専門化した演習・特論のほか、文芸の分野横断的研究のために、日本文芸史、表象文化、表現創作の各特論を配置したカリキュラムを編成しています。

【学位(史学)】
史学:
演習・実習などの実践的な授業と、歴史学・考古学の幅広い内容の講義を提供するとともに、複数の教員によるきめ細かな研究指導を行うカリキュラムを編成しています。

【学位(地理学)】
地理学: 
ア 地理学に関する修士学位論文を作成するために、研究・執筆能力を段階的に涵養すべく演習科目を設けて研究構想、先行研究の評価、成果発表などを行う科目を配置しています。
イ 同時に、調査・分析・考察の手法を深め、さらに関連する専門科目の履修によって、幅広い視点を育むカリキュラムを編成しています。

【学位(人間学)】
臨床心理学: 
ア 今日の社会において緊急性の高いニーズである「心のケア」、すなわち、うつ病や不安障害等の心の病気、学校における不適応やいじめ等の問題、育児ストレスや児童虐待・家庭内暴力等の家族関係の問題、性的マイノリティや性機能等のジェンダーやセクシュアリティをめぐる諸問題、DVやハラスメント等の人権に関わる問題など、あらゆる世代の個人及び様々な集団において生じる心理・社会的諸現象に対する専門的対処に、直接的かつ具体的にアプローチする臨床心理学の専門家の養成と実践的な研究の推進を目指すカリキュラムを編成しています。
イ また、臨床心理士・公認心理師の資格取得カリキュラムに対応するため、講義演習と併行して学内外の専門機関における臨床実習のコマを多数設置しています。

現代社会学: 
人間や社会の抱える諸課題の実践的課題解決に向けた専門的な構想力を身に着けるため、社会の現場での実習を重視したカリキュラムを編成しています。講義・演習・実習のバランスの基本的な目安としては、講義が3分の1を超えないこととします。

教育学: 
学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)に示した力を獲得し、専門性を生かした進路に進めるよう、講義・演習・実習を適切に組み合わせ、分野横断的に問題の本質を理解できる能力を育むカリキュラムを構成します。
 

博士後期課程

   文学研究科博士後期課程の教育理念・目標である、専門的に研究に携わる研究者として豊かな感性と鋭い理性を備え、高邁な精神文化的教養と精緻な科学的認識の会得を実現するために、以下に示す方針に基づきカリキュラムを編成しています。
(1)各専門分野において、自己の研究を客観的に位置づけ、その意義、成果と問題点を世界的水準で認識し、それについて内外の研究者たちと闊達に議論でき、また、国際シンポジウムなど、研究の国際的協力体制を築くことができる能力を、専攻横断的でかつ受講者参加型の科目を交えて養成します。
(2)学内・学外のGP、大型共同研究にも積極的に参加して経験を積み、高度な学問的研鑽の社会的責務を宿した知的倫理性を養成します。
(3)研究指導においても、指導教員を中心としながら、当該分野での最も困難な問題、それを解明するための最も高度な知識、最も先端的な方法を提示し、各専攻・専修において、博士学位請求論文完成までの明確なガイドラインにのっとった指導体制を構築しています。
(4)文学部の助手制度を活用し、その期間の留学を可能にしています。また、国内外調査などへの助成を様々な形で行っています。
(5)分野別には、以下の力点を設定しています。

【学位(文学)】
日本文学: 
日本文学・国語学・漢文学に関する各種の関連学会・研究会等へ積極的に参加して研究発表を行いつつ、多様で優秀な人材との交流を深めることで、学位論文全体を統一するテーマを広く大きな視野に基づいて設定できる能力を養えるカリキュラムを編成しています。論文指導のもとで客観的な査読に耐えるような個別的論考の執筆を積み上げ、それらを博士学位論文としてまとめることができます。

英文学: 
英語圏文学・英語圏文化・英語学・言語学等に関する博士学位論文の完成を目標とした継続的指導を行い、学会等での発表、学術雑誌等への執筆のための指導を可能とするカリキュラムを編成しています。

仏文学: 
ア フランス語圏の文学・文化・思想について、それぞれの研究主題に基づき博士学位論文を作成できるようになるための長期計画に基づいた指導を行っています。
イ 学内外の雑誌のための論文作成や研究発表についても適宜指導を行います。
ウ 長期の海外留学を積極的に奨励しています。
エ 研究の深化と視野の拡大、語学力の錬磨を意識づけることを可能にするカリキュラムを編成しています。

独文学: 
自己の研究を、個別の専門領域において深化させるとともに、学際的な視点をもって客観的に位置づけられる研究者の養成のため、学内での研究発表会や国内外の関連学会での発表促進、学会誌等の論文及び博士学位論文執筆の指導、そして研究を深化させ発信力を高めるための積極的長期留学奨励を含むカリキュラムを編成しています。

演劇学: 
自己の研究を個別の専門領域において深化させるとともに、学際的な視点の中で客観的に位置づけられる研究者を養成するため、専攻内での研究発表会や国内外の関連学会の発表を促進し、学会誌等の論文執筆の指導を含むカリキュラムを編成しています。

【学位(史学)】
史学: 
ア 内外の研究活動や学会に参加して経験を積み、研究成果を積極的に発信することを奨励しています。
イ 外国史専修者には、長期の海外留学を奨励するとともに実践的な語学力を養成します。

【学位(地理学)】
地理学: 
ア 地理学に関する博士学位論文のテーマを広く大きな視野に基づいて設定できる能力を養い、学位論文を作成できるようになるための長期計画に基づいて指導します。
イ この指導の下で、内外の関連する学会・研究会などに積極的に参加して研究発表を行いつつ研鑽を積ませるべく、カリキュラムを編成しています。

【学位(人間学)】
臨床心理学: 
研究で導き出された知見を臨床実践に、また現場で体験的に得られたデータを研究に、それぞれを有機的に結び付けて還元することができる人材を育て、また後進を専門的に高度に指導できる教育・研究者、現場指導者の育成を目指すカリキュラムを編成しています。

現代社会学: 
ア 現代社会の社会現象や社会問題について、国際的な最高水準の研究を含めた幅広い知識と専門的な分析力を身に着けるべく、国内、国際学会での研究交流と研鑽を目指すカリキュラムを編成しています。
イ 研究対象として選んだ社会現場において、もっとも徹底した、もっとも先端的な水準の研究を行えるカリキュラムです。

教育学: 
学位授与方針(ディプロマポリシー)に示した力を獲得し、専門性を生かした進路に進めるよう、演習を中心として指導を行い、学会発表・論文投稿など研究成果公開を推進するカリキュラムを編成しています。
  
明治大学大学院