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小林 あずさ (KOBAYASHI AZUSA)

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卒業年月
2012年 3月(1期生)
所属
大田区役所(東京都)
出身地
日本 三重県

1 現在の仕事

 私は2012年に大田区役所に入庁し、現在6年目になります。最初の3年間は、教育委員会事務局社会教育課に配属されました。教育委員会というと学校教育のイメージが強いですが、社会教育課は学校教育以外の場において、区民の主体的な学習を支援する役割を担っています。例えば、学校で読み書きを十分に学べなかった方のための「日本語読み書き教室(識字教室)」、現代社会の抱える様々な課題に対して理解を深める「区民大学」など、多様な講座を開催しています。一つの講座を実施するにあたり、企画、講師交渉、広報、当日の運営等すべてに携わることができ、大変やりがいがありました。
 その後、4年目から現在まで、特別出張所で勤務しています。出張所は住所の異動、戸籍の届出など、暮らしに関わりの深い業務を扱うミニ区役所のような存在です。また、地域住民と連携を図り、地域活動を推進することも重要な業務です。私は主に、町会活動の支援(盆踊り・餅つき大会・防犯パトロール等)や、防災訓練、国際交流事業を担当しています。住民に最も近い基礎自治体の職員として、地域の方と手を取り合い、安心安全なまちづくりに取り組んでいます。

2 国際日本学部での学生生活

  漠然と国際関係の仕事に就きたいと考えていた私は、1期生として本学部に入学しました。新しいことを一から作っていく前向きなエネルギーが学部全体に満ち溢れており、ワクワクしたのを覚えています。
 大学2年生の時に山脇啓造教授と出会い、「多文化共生論」を学び始めました。それまで、世界各国の人とビジネスをすることが国際関係の仕事であると考えていた私にとって、まさに目から鱗でした。改めて周囲に目を向けると、近所にも様々な国の人が生活していることに気がつき、自分にできることは意外と身近にあるかもしれない、と考えるようになりました。そして、卒業までの間ゼミ活動に打ち込み、国内外のフィールドワークや外国人住民へのインタビュー、自治体への政策提言等、貴重な経験を積むことができました。
 こうして、日本で暮らす外国人への支援に目を向けているうちに、国籍を問わず誰もが自分らしく暮らせる地域づくりに関わりたいという思いが強まり、地方公務員を志すに至りました。一見、国際日本学部と地方公務員は無縁に思われますが、国際日本学部での学びが、現在の私に確実に繋がっています。

3 学部生へのメッセージ

 卒業して年月が経つほどに、多様性に富んだ学部で学べた有り難みを感じています。語学、文化、社会システムなど幅広い内容を、様々な文化的背景を持った先生方、学友と共に学ぶことができる学部、それが国際日本学部の魅力だと思います。多様性の中で、違いを自然に受け入れられるようになり、その上で自分の強みを見いだすことができた時、きっと人生が楽しくなります。
 また、先生方や職員の皆さんは、どんな小さなことでも、学生の「知りたい、学びたい」という気持ちに全力で応えてくださります。この恵まれた環境を最大限に活用し、充実した4年間を過ごしてください。


(2017年8月掲載)