Go Forward

内田 智大 (UCHIDA TOMOHIRO)

 内田智大

 
卒業年月
2013年 3月 (1期生)
所属
外務省 (ベナン共和国)
出身地
日本 神奈川県

1 現在の仕事

 私は、2013年に外務省専門職員として、外務省に入省しました。専門職員は、言語と地域の専門家となることが期待されており、私は入省時に専門語としてフランス語を言い渡されました。
 入省後の一年間は、経済局国際貿易課サービス貿易室というところでWTOとFTA/EPAに係るサービス貿易分野の交渉に携わりました。その後、2年間のフランスでの在外語学研修を経て、現在は西アフリカ・ベナン共和国に所在する日本国大使館に勤務しています。
 仕事内容は開発協力、広報文化、政務、経済、領事、儀典といった多種多様な業務を担当しており、その中でも特に開発協力と広報文化が仕事の大部分を占めています。開発協力では、ベナン政府及びJICA支所と協力しながら、ベナンの社会経済発展と貧困削減に資する協力案件の発掘・形成・実施を行っています。現在は、大規模な病院建設や飲料水のアクセス確保計画等の案件を手がけています。広報文化では、日本の素晴らしい文化や伝統をベナンで発信していくため、柔道大会や日本語スピーチコンテストといった広報文化イベントの立案・実施を行っています。また、国際場裡における日本の主張や立場をベナン政府に説明し、理解を得ることも外交官の重要な仕事です。 

2 国際日本学部での学生生活

 私は、2008年に一期生として国際日本学部に入学しました。集中的な英語カリキュラムをこなした1年次を経て、2年次には、フロリダ州立大学との連携によるウォルト・ディズニー・ワールド・インターシッププログラムに参加し、約8か月間、アトラクション業務に従事しました。英語力の向上は勿論ですが、多様な国籍の人々が集まる職場に身を置き、日本人としてのアイデンティティが強まると同時に、自分の国を客観的に見られる視点が養われました。
 また、ポジティブな面もネガティブな面も引っくるめて、日本を見直す絶好の機会となり、この経験は現在の仕事をこなしていく上で不可欠な基礎になっていると感じています。また、ゼミでは、山脇啓造教授のご指導のもと、多文化共生論を専攻し、「日本人と外国人が共生できる環境とは何か」について、新宿区、群馬県大泉町や韓国等へのフィールドワークを通じて学びました。こうした国際日本学部での日々で、私は、世界からの視点に立って日本を俯瞰する重要性に気付かされました。

3 学部生へのメッセージ

 外務省に入省して感じることは、自分のやりたいと思うこと・楽しいと思うことを一生の仕事にすることがどれだけ幸せなことなのかということです。その点、私は恵まれました。やりたいことを一生の仕事にするためには、まず、自分のやりたいことを見つけることが出発点です。その点、国際日本学部は、特定の分野に縛られることなく、幅広い科目を選択でき、国内・国外いずれでも学習できる環境を与えてくれています。大学生活は、あっという間です。こうしたアドバンテージを最大限活用して、自分の将来につながる充実した大学生活を過ごして下さい。

(2017年8月掲載)