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共同研究プロジェクト

「兵器産業史」研究プロジェクト

 本プロジェクトは、兵器産業史研究の国際ネットワークの構築を見据えたプロジョクトである。プロジェクトのメンバーは、大学の研究者・大学院生によって構成され、メンバー各自の研究テーマに即して、それぞれの視点より国際的な兵器産業と武器移転に関する歴史的・理論的研究を進め、各種シンポジウムなどに反映させていく。さらに、軍縮平和や憲法改正問題に関する学生ならびに一般市民の関心を喚起し、あるいはそうした問題に関心を持つ人々に広く議論の材料を提供する。

「アフリカ」研究プロジェクト

現在、アフリカ大陸はエイズ、経済的貧困、内戦など、数多くの問題を抱えている。だが、新聞もテレビも彼岸のことであるかのように、一切報道しない。特にわが国では、アフリカで生起している惨事に関心を持つ研究者は少ない。本プロジェクトは、アフリカ大陸が抱えている問題を経済問題に焦点を当てて研究し、問題解決への糸口を模索する。また、本プロジェクトは国内の研究機関とも連携し、共同研究プロジェクトを立ち上げる。 

「変貌する国際紛争と国際刑事法」研究プロジェクト

冷戦後の世界構造の転換の中で地域紛争のあり方も多様化している。昨今の紛争はローカルな要因から直接的に引き起こされ、ローカルな対立に終始するかのように映る。一方、冷戦崩壊は一元的な「国際社会」の現出を可能にし、そこから国際刑事裁判所(ICC)設立の動きが生まれた。本プロジェクトは、歴史研究、紛争人類学などの手法によって様々な地域紛争の文化的コンテクストを分析しつつ、それらを中立的な基準によっていかに対処してゆくべきであるかを総合的に研究し、国際刑事法の整備と紛争後の和解のモデルを構築することを目標とする。 

「東アジアの地域協力」研究プロジェクト

本プロジェクトは、現在進められている東アジアの地域協力について、歴史、政治、経済、および社会的な観点からアプローチし、21世紀における東アジア社会の共生について展望と問題提起を行う。本プロジェクトでは、各メンバーがそれぞれ専門とする研究領域に重点を置きながら、全体としての「東アジアの地域協力」像を構築していくことを目指す。その成果は、各メンバーが所属する学会などへの寄与や、最終成果の出版・シンポジウム開催などに反映させていくことを計画している。 

「竹内好」研究プロジェクト

本研究プロジェクトが発足した動機には、日本における中国認識の停滞が大きな背景となっている。そのため本研究会では、戦前から中国と接し、いわば戦後の中国研究の精神的支柱となっていたものの、80年代以降、研究者の間ではほとんど見捨てられていた竹内好の中国(アジア)認識に注目したい。当時の歴史状況ーー日中戦争、冷戦期などを考慮しつつ、竹内好が残した仕事や論争に分け入り、さらに他の思想家の仕事にも留意しつつ、テキストに対する新たな読みを提示していきたい。 

「憲法の平和主義」研究プロジェクト

 本プロジェクトは、憲法学を専攻し平和主義研究を行ってきた研究者と軍事ジャーナリストをメンバーとし、「戦争の違法化」を進めてきた国連憲章に体現される世界の流れをさらに発展させ、構造的暴力の解消をも目指す日本国憲法の平和主義について、「戦後日本の平和の現実と憲法の平和主義」「安全保障と憲法9条」「安全保障政策の比較法的考察」「平和主義の歴史的考察」という角度から研究する。そして、研究成果を必要に応じて発表し、憲法の平和主義の発展に貢献したい。

「グローバリゼーションと市民派経済学の可能性」研究プロジェクト

経済的な問題と経済学における問題の所在と構図を、グローバリゼーションという今日的な視座に即して析出・解明し、平和構築と貧困撲滅の担い手となる市民のポテンシャルを高めるような理論のあり方を追求することは、今世紀の軍縮・平和研究における核心的なテーマとなってこよう。本プロジェクトは、若手研究者を中心に、この分野における萌芽的な研究を推進し、将来的には、グローバリゼーション研究のための基盤を(研究所において)形成することを目的とするものである。 

「沖縄の脱軍事化と地域的主体性」研究プロジェクト ※プロジェクト終了

 本プロジェクトは、目下、将来的な課題、または、可能性として想定される沖縄の米軍基地が整理縮小・撤廃されるプロセスを「地域の脱軍事化」として把握し、この過程における「地域」概念のダイナミズムを手がかりに、社会、文化、エスニシティ、環境、政治、経済といった多様な独自の研究会、シンポジウム、印刷物、また各種の学会、出版物などを通じて発表し、その過程で外部の関係者や関係機関とも有機的に協力していく予定である。