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カリキュラム・授業紹介

カリキュラム・授業紹介

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現象数理学科で学ぼう!





 数学を現実世界の問題の理解と解決に生かすため、現象数理学科では「モデリング」「シミュレーション」「数理解析」の3つの技術を組み合わせる学問を学びます。そのためには、数学だけでなくコンピュータを用いたシミュレーション技術が必須。さらには、物理学・化学・生物学・経済学・社会学といった幅広い知識も求められます。微分方程式や確率・統計のカリキュラムが充実しているのはもちろん、プログラミング、実験、データ解析の授業も提供しています。
 情報科目の授業のみならず、数学の授業においてもパソコンを使います。パソコンを論理的・数理的思考を補完するパートナーとして使いこなせるよう教育を行うことが大きな特長です。現象数理学科新入生は、各自でAppleのノートパソコンを購入し、学科共通の仕様となるよう、キッティング手順を特別に提供します。購入したノートパソコンを用いて、例えば1年次の必修科目「プログラミング演習I・II」を学びます。実験室での実験結果や様々な統計データに触れる機会も提供しています。
 3年生からはゼミを行う研究室に配属されます。自分自身の課題と向き合う中で、コンピュータを通じて現象と結びつく深い数学を学び、紙と鉛筆の理論の世界だけではない現代に生きる新しい数学のカタチを体験することができます。 

★1 微積分I・II

[微積分は数理科学の基礎]

微積分は数理科学の根幹をなす重要な科目です。多くの自然現象は微分や積分を含む方程式で記述することができ,また社会科学にも広く応用されています。その後の学習や研究の基礎となる微分積分の厳密な基礎概念を確実に理解できるように,少人数クラスで演習と合わせて学習します。また,高校時代に数学IIIを受講しなかった学生や、もう一度入門から学びたい学生に対して2コマ連続で学習できる基礎コースも併設しています。

★2 応用プログラミング演習

[パソコンを活用した授業が行われる]

1年次に学んだプログラミングと数学の知識を活かし、現象のシミュレーションに不可欠となる数値計算と数値解析の基本的なトピックについて学びます。演習では生成型AIを活用する方法やGitHubのようなコードリポジトリの使い方などの現代的なプログラミング手法を学びながら、学生は自然・社会現象のシミュレーションで現れる数理的な問題を解決するための近似解法やアルゴリズム開発などの応用力を高めます。

★3 つながりの数理

[「ダイヤモンドの双子」の結晶構造]

電気回路、産業連関システム、結晶構 造、計算機、コミュニケーション・ネットワークなど、ものともののつながりを表現するネットワークを調べるのに重要な役割を果たすグラフ理論の基礎を学びます。集合と写像、線形代数を基礎にして、さまざまな具体例を取り上げながら、一般のネットワークを数理的に理解することを目標に授業をすすめます。

★4 数理生物学

[協力行動の進化の空間ゲーム]

受精卵からの発生やウィルスと免疫系の戦いなどのミクロな現象から、生き物の行動や生態系の振る舞い、進化などのマクロな現象まで、生物の世界は不思議に満ちあふれています。最先端の生物学では、モデル(数式)を用いた研究が盛んです。生物現象のモデリング手法と、そのシミュレーション技法を学び、数理科学が生物の理解にどのように役立つかを学びます。