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本校卒業生が明治大学文学賞(「倉橋由美子文芸賞」)を受賞しました

2021年05月28日

 本校卒業生の壹岐南海さん(明治大学文学部心理社会学科臨床心理学専攻3年・当時)が応募した小説「波枕」が第12回明治大学文学賞(倉橋由美子文芸賞)で佳作を受賞しました。5月19日に臨床心理学専攻の実習で来校しました壹岐さんにお話を伺いました。
 

 同賞は、学生の意欲的な課外活動を奨励することも目的に始まったものです。作品集は、明治大学文学部のホームページで公開されています。
 

第12回明治大学文学賞「受賞作品集」、「阿久悠作詞賞大賞曲」を公開します(明治大学文学部)
 

佳作 「波枕」(壹岐南海さん・明治高校2017年度卒業)
 

受賞のコメント(明治大学文学賞作品集より一部抜粋)
 今作「「波枕」 は、他の誰でもなく、私が私に向けて書いたいわば「 心」 辺整理のような物語です。幼少期の感情体験に題材をとり、過去の自分と折り合いをつけるために書き始めましたが、折角なら誰かに読んでもらおうと思い立ち、応募の締切直前になって何とかそれらしいものが出来上がりました。急いで提出したため、印刷の際句読点の位置が全部ズレるという大変 レベルの低いミスをやらかしました。恥ずかしさの念でいっぱいですが過去は取り戻せないのでそこも折り合いをつけることにします。そんな恥と内省の産物が受賞という形で評価されたことには、昔の自分に対する、ある種のセラピー体験に似た心地良さを覚えました。まさにお風呂の栓をようやく抜いたような気持ちです。最後になりましたが、このような機会を与えてくださった明治大学文学賞関係者の皆様に心より感謝を申し上げます。
 

明治高校時代を振り返って
 明治高校時代はマンドリン部の活動に明け暮れ、高校3年生の2月の定期演奏会までやりきれたのが最大の思い出です。そんな「部活命」だった私ですので、高校2年生くらいまでは「本好きだから文学部かな」といった漠然とした志望しかもっていませんでした。そのころ読んだのがフランツ・カフカの『変身』でした。読みながら自分の心に何かが引っかかるような感覚が残ったのを覚えています。高大連携講座の文学部の講座で心理学と出会い、『変身』を読んだ後に残った心の隅の異物感を突き詰めていくなかで、自分の学びたいことが明確になっていた気がします。明治大学文学部が主催する読書感想文コンクールでは2年連続入賞しましたが、高校3年時の受賞式で臨床心理学専攻の先生とお話する機会があり、ここで勉強したいという想いを強くしました。
 今作「波枕」を書き終えて見返したとき、高校時代に読んだ『変身』や進学した臨床心理学専攻で学んだことに強く影響を受けていると改めて感じました。そう思うと明治高校での経験も今作につながっているのでしょう。明治高校の後輩みなさんには、大学生活のビジョンがある程度描きやすい付属校だからこそ、高校生のうちから自分の学びたいことを模索し、自分自身の心と対話する時間をたくさん持ってほしいと思います。

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