2023年3月2日～4日に実施された、情報処理学会第85回全国大会において、ネットワークデザイン学科4年（受賞時）の齊藤大輔さん（吉田明正研究室）が大会学生奨励賞を受賞しました。この賞は、全国大会の学生セッションで発表した学生会員の中から、座長裁量で優秀な発表に対して贈呈される賞です。
齊藤さんは「粒子法のマルチコア/AVX-512命令による並列処理のための疎行列データ構造」という題目で発表を行いました。本研究では、流体シミュレーション手法の一種である粒子法において、マルチコア/AVX-512命令による並列処理を実現するために、従来の疎行列格納形式であるELLを拡張したデータ構造を提案しました。Intel Xeon Platinum上で3次元水柱崩壊問題を用いて行った性能評価では、提案する拡張ELLデータ構造を採用しており、マルチコアによるループ並列処理とAVX-512命令によるSIMD並列処理によって、顕著な速度向上を達成しました。この結果から、粒子法における拡張ELLデータ構造を用いたマルチコア/AVX-512命令による並列処理の有効性が確認されました。
