商学部

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ゲストスピーカーによる特別授業(7月3日実施)

実施日:2015年7月3日(金)
実施場所:駿河台キャンパス 1022教室
科目名:スポーツビジネス論
ゲストスピーカー:谷口 源太郎(フリーランスジャーナリスト 元 週刊現代・週刊文春 記者)

実施内容:
 先ず、谷口さんは、メディアにおける基本的課題として①記録性②啓蒙性③批判性があると前置きし、今日のスポーツメディアに係る問題の焦眉の急の問題として、批判性の欠如を上げられた。
 2020年東京五輪を控えた、日本において、この批判を許さない風潮が蔓延り、メディアは、その基本的課題である、「批判・批評性」を、欠いている状況を具体的な事実を提示しながら、話を進められた。
 その第一は、「ナショナリズム」の高揚のために、スポーツが使われている現状を提示された。このナショナリズムの強調は、時として、現代社会に起きている諸矛盾を隠蔽する役割を果たすことを強調された。スポーツがナショナリズム高揚のために使われた、具体例として、1936年のベルリン五輪を挙げた。日本の明治維新からの「富国強兵」政策のもとに、ナショナリズムとスポーツが癒着してきた歴史を説明された。本来、スポーツは、時の政治権力から独立し、「自律性」を持たねばならないと言う自明の理を、メディアは、問題にしないで、ナショナリズムの高揚のための先駆となっていると批判された。
 第二に、2020年東京五輪招致を巡る諸問題について、メディアがその機能をはたしていないと言う事を、強調された。ブエノスアイリスでの招致会議で、安倍首相の演説の中に、「原発」は、アンダーコントロールであると言う、大嘘を、どのメディアも報道しない現状について批判をされた。これはスポーツ報道のみならず、現政権の、マスコミに対する圧力を鑑みれば、ファシズムの一歩であるとも指摘された。
 第三に、FIFA、を巡る、薄汚いスキャンダルの真相を究明しようとしない、メディアの問題も指摘された。電通、日本サッカー協会の、この問題へのかかわりについての追跡記事が出ないことを指摘された。
 第四は、2020年東京五輪を控えた、日本のJOC、JSCの問題に触れられた。今日混迷の極みにある、「新国立競技場」問題の本質は、JOC、文科省、JSCが、どんな五輪を開催したいのか?が見えてくると指摘された。五輪は、オリンピック憲章の精神を世界に普及—スポーツを通して、青年の教育に寄与し、世界の青年たちの友好連帯を築くと言う理念—するのが本来の目的ではないのか?2020年東京五輪の理念の無さをきちっと批判できない現状の問題を指摘された。
 スポーツメディアにかかってくる諸問題は、「現在の日本のメディアに押し寄せている問題と軌を一にしている。」と言う事を強調された。
                                                      
                                                         寺島 善一(科目担当教員)

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