Go Forward

ゲストスピーカーによる特別授業(11月27日実施)

実施日: 2017年11月27日(月)10:50~11:30
実施場所: 和泉キャンパス 4番教室
科目名: 日本語表現論B
テーマ: 落語の実演
ゲストスピーカー: 立川 がじら 氏 (落語立川流二つ目)
実施内容:
 落語立川流の立川がじらさんより、落語の実演をしていただきました。本題に入る前のマクラでは、自身が明大落語研究会に所属している時代のエピソードをコミカルに語ることにより聴衆との一体感を図り、その後小噺を立て続けに披露して、場の雰囲気を温めて笑いやすい状況を作り出していました。
 本題の噺は「加賀の千代」で、加賀千代の「朝顔に 釣瓶取られて 貰い水」という句を落ちに使う古典落語です。三代目桂三木助が演じたことで知られていて、立川がじら氏も三木助を踏襲して演じていました。
 古典落語ではありますが、その中には現代風なアレンジがほどこされており、落語が現代にも根付いている話芸であることが実感できるものでした。登場人物の演じ分け、間の取り方など、その高い技術に対して学生たちは感心していました。日常の話し言葉や、身振り手振りを使ったコミュニケーションにおいて、私たちも意識したほうがよい要素が数多く見られました。
 落語実演のあと、質疑応答が行われました。落語家が普段どのような生活をしているのか、自身が明大生のときにどのような学生生活をしていたのかという身近な質問から、落語の演目や話し方といった専門的な質問まで、種々の活発な質疑応答が展開されました。これにより、古典芸能といわれるものであっても、身近な文化であることが実感されましすることができました。
 今回の実演は、落語というものが、話し言葉を使った高度な芸術であり、現代の日本文化に寄与しているということが実感できる有意義なものでした。
 

石出 靖雄(科目担当教員)