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ゲストスピーカーによる特別授業(11月13日実施)

1.実施日    
2018年11月13日(火)9:00~10:40

2.実施場所
和泉キャンパス 4番教室

3.科目名
貿易総論B

4.テーマ 
「変容するグローバリゼーションと新たな産業潮流」~商社から見た現在・将来の世界~

5.実施内容
 日本の総合商社の研究所にお勤めであるゲスト講師から、「変容するグローバリゼーションと新たな産業潮流~商社から見た現在・将来の世界~」というタイトルで講義をして頂きました。戦後のこれまでのグローバリゼーションの流れに始まり、その新たな段階として企業が相対的にパワーを増していること、企業のなかでも世界上位の業種に変化が見られていること(IT関連企業の台頭)、個人の発言力が高まっていること、それらの結果としての国家の相対的な地位低下など、今日のグローバリゼーションの変容が紹介されました。従来のグローバリゼーションを裏打ちしてきた民主主義や自由経済といった価値観が、それを支えてきた国においても崩れ始め、「秩序なき秩序の常態化」の声が上がるなど、今後の世界経済におけるルール形成の困難性も指摘されました。
 後半部分では、新たな産業の潮流として、シェアリングエコノミーに関連する概念や具体的な事例(自動車産業など)について紹介がありました。モノの所有に対する価値観の変化、モノから機能を分離させたサービス取引の拡大、産業潮流の中心軸にあるITの高度化、さらには米国プラットフォーム企業の寡占や個人情報保護、情報セキュリティ問題など、残された課題が指摘されました。
 出席者からは、「総合商社が関心を持っていることを知れて良かった」、「グローバリゼーションといってもつねに変化を続けていることが興味深かった」、「将来を見通すためには幅広い知識と洞察力が必要だと感じた」、「シェアリングエコノミーについて勉強してみたいと思った」等々、講義から得られたことや、講義が今後の勉強のためのインセンティブになったという声が寄せられました。                                 



小林 尚朗 (科目担当教員)