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商学部

佐藤 健氏(商学部OB)講演会「グローバル人材とは何か ~23年間の駐在経験から~」が開催されました【商学部アワー(和泉)10/2】

2012年10月08日
明治大学

2012年10月2日(火)の商学部アワーは,商学部OB 佐藤 健(さとう・たけし)氏をゲストにお迎えし,「グローバル人材とは何か」というテーマでお話しいただきました。

佐藤氏は,インドネシアをはじめ,フィリピン,オーストリア,米国など,さまざまな文化圏で国際的ビジネスの最前線に立ってきた経験豊かなビジネスマンです。20年以上に渡って海外を舞台に活躍された佐藤氏は,商学部におけるグローバル人材の草分け的存在と言えるかもしれません。

ところが,佐藤氏によれば,海外では「グローバル人材」という表現は用いられていない,とのことです。「グローバル(global)」には,「世界的な」あるいは「包括的な」という意味があります。しかし「グローバル人材」という表現は,日本でしか通用しない言葉なのではないか,と疑問を投げかけています。つまり,日本社会には,まだ境界線や国境へのこだわりが根強く残っていることを示しているのです。

講演では数々の経験談を通じて,学生へのアドバイスとなる言葉が多く聞かれました。たとえば,今日本に住んでいるとしても,将来は日本だけではなく,日本を含めた海外を視野に入れることで,マーケットが広がるということです。日本の外に出ることで,さまざまな事柄を比較する機会に恵まれます。また,将来就職する場合には,「どの会社に入りたい」ではなく,「何の仕事をしたいか」を決めてから会社に入ってほしい,ということです。学生時代から,やりたいことであれば,それが遊びであっても,徹底的にやりとげること,それが将来の生業につながっていく,とも述べられていました。

世界で活躍するためには相応の英語力も求められるでしょう。しかし,英語力だけでなく,自分の将来を広い視点から考え,自己決定する力を養うことの重要さが,佐藤氏のお話から伝わってきたように思います。

会場となった和泉キャンパス第二校舎1番教室には,卒業後の進路を見据えて,今何をすべきかを考えようというモチベーションの高い学生たちが多く参加してくれました。講演後の質疑も活発に行われ,学生たちも大いに刺激を受けたようです。

大学の後輩たちにすばらしいメッセージを下さった佐藤氏に深く感謝申し上げます。


◆講師プロフィール

佐藤 健 (さとう・たけし)氏 オリックス(株)元専務執行役

1969年,明治大学商学部卒業。
1972年,明治大学大学院商学研究科修士課程修了(商学修士)。
1969年,埼玉銀行(現りそな銀行)に入行。
1972年,オリエント・リース株式会社(現オリックス株式会社)に入社。オリックス(株)の国際部長,常務を経て,専務執行役就任。入社後,インドネシア,フィリピン,オーストラリア,シンガポール,米国の5ヶ国に23年間駐在,また国際本部長として同社海外業務全てを管掌。特に米国での8年間は投資銀行業務に携わる。


※商学部では,大学での学習や卒業後の進路の指針となる様々な情報を学生に提供するため,定期的に「商学部アワー」を開催しています。