教養デザイン研究科

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研究科長あいさつ

複数の視点に立って考えていくこと

教養デザイン研究科長     哲学博士     岩野 卓司

教養デザイン研究科長     哲学博士    岩野 卓司

 「教養デザイン」。この耳慣れない名称に面を食らう人も多いでしょう。
 この言葉にはどういう意味があるのでしょうか。
 教養とは、「幅広い教養」とか「教養主義」という言葉にみられるように、いくつもの研究分野にまたがる知のことです。また、デザインは、「設計する」とか「構想する」を意味します。ですから、教養デザイン研究科は、複数の分野の知を結びつけて自分の研究を設計していく、そういう狙いのある大学院です。言い換えれば、ひとつの問題を取り組むのに複数の視点から研究していく研究科でもあります。もちろん、各院生には研究テーマに即した専門をもってもらいます。しかし、この専門を複合的な視点から研究していくことに、この研究科の特色があるのです。
 
 それでは今の時代、なぜ教養をデザインする必要があるのでしょうか。
それは今日の社会で、ひとつの専門分野にとどまるのではなく、複数の分野にまたがって物事を総合的に判断することが求められているからです。例えば、水質汚染の研究をするのにも、汚染についての理系の知識のみならず、社会、政治、倫理などの知識も必要でしょう。ひとつの問題を考えるにも、複合的な視点が必要なのです。また、食品関係の企業で商品開発を担当した場合でも、食品、栄養、衛生の知識のみならずマーケッティングやメディアについての知識も要求されます。しかも、その人の社会的地位が高くなればなるほど、グローバルな判断が求められます。ただひとつの視座に固執したり、ただひとつの専門に閉じこもってしまう人材であるならば、将来AIに簡単に職を奪われてしまうでしょう。 

 複合的な視点から研究を進めていくことは、知の新しい在り方でもあります。これからの時代、文系か理系か、理論か実践か、西洋か東洋か、文明か未開か、技術か哲学か、意識か無意識かの二者択一をそのまま肯定するだけでは、複雑な現代社会が提起する問題を解決できません。相対立する両者の根本的なつながりを同時に考えていなければならないのです。そのためには、ひとつのテーマを研究するとき、このテーマを同時に複数の視点から問うていく必要があります。ドイツの哲学者ニーチェは「病者の光学」の重要性を主張し、ある時は健康な視点から物事を眺め、別の時には病者の視点から捉えようとします。こういった複数の視点こそ、複雑な現代を生きる私たちに必要なものではないでしょうか。

  本研究科は、思想、文化、平和・環境の3つのコースに分かれています。「思想コース」では、哲学、倫理、人類学の視点で研究をすすめ、「文化コース」では、世界の多様な異文化の理解をめざしており、「平和・環境コース」では、戦争と平和の脱構築や自然との共生が研究されています。各コースでは複数の視座を生かしながらの研究指導が進められています。また、シンポジウム、和泉キャンパス・テント企画、書評会など、各コースをまたいだ知的交流、他の研究所や大学との連携が盛んに行われています。
 
 院生の研究への経済的支援も充実しており、奨学金、TA RAの制度もあり、研究の継続に対して手厚い保護がなされています。また、海外の協定校も多く、海外留学も積極的に奨励しています。それから、海外からの留学生や社会人も在籍しており、いろいろな人たちとの多様な交流が期待できます。 

 こういった教養デザイン研究科で、いっしょに研究していきませんか。

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