学部長メッセージ

「知の多島海」の冒険が始まる。 ー文学部長 合田 正人ー

文学部 合田正人文学部長

諸君に託された手紙

「構想力」ないし「想像力」は人間が世界のなかでさまざまな難題に出くわしそれを解くための最も重要な能力です。諸事象を感受する能力も、それらを分析・綜合する能力も「構想力」に依存しています。カントという哲学者はこの「構想力」を「魂の暗闇に隠れたアート」と「モノグラム」〔図案化された文字列〕とも呼びましたが、「文学部」の英語名称はずばりSchool of Arts and Lettersなのです。私たちの魂の暗闇にはどのような「形」と「文字」が描かれているのでしょうか。それは誰かが私たちに送付した「手紙」(レター)でもあります。「文学」もしくは「人文学」はいずれもこのような「形」「文字」「手紙」の判読をめざしています。判読しながら、今度は私たち自身が誰かに向けて、未来の「手紙」を送付するのでしょう。

知の多島海:文学部

明治大学文学部の教育理念は、「充分な専門知識を身につけた幅広い教養人の養成」ですが、「高度な専門性」と「幅広い教養」は決して相矛盾するわけではありませんし、わが文学部では、これら2つの目標が両立しうるような学びの機会を提供できるよう学科・専攻を按配し、きめ細やかな教育指導、斬新かつ充実したカリキュラム考案を心掛けています。具体的には、広義の言語と記号に係る人間の多様な活動を追求する文学科、時空両面から人間たちの営為の力動性を捉えようとする史学地理学科、内面性と社会性双方から人間を思考しようとする心理社会学科という3つの基軸に13の専攻が配置されていて、人間と世界をできるだけ多面的、複眼的に捉えることができるよう、また、学生諸君が主体的に多様なネットワークを構築できるよう配慮されています。さらに、心理社会学科には哲学専攻が新設される予定で現在認可申請中です。

新世界市民のマッピング

このネットワークは「知の多島海」に他なりません。どれひとつとして同じ島はありません。複雑な海流が島と島を隔ててもいます。ですが、勇気をもって島から島へと渡ることの歓喜をぜひわが文学部で味わっていただきたい。難所を漕ぎ切る技術をわが文学部でぜひ身につけていただきたい。それはまた、この悲惨きわまりない世界のなかで、大学に学ぶ機会を得た者たちの責務でもありましょう。
自律的市民知識人、新世界市民たることを目指して、共にこの「知の多島海」に学ぼうではありませんか。

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