明治大学文学部文学科文芸メディア専攻開設記念シンポジウム
文芸と言語メディア―その過去と未来―
2004年度、文学部文学科に新専攻文芸メディア専攻が誕生した。
本専攻は文学部文学科文芸学専攻の二部廃止に伴う発展的移行措置として新設されたものである。これまで文芸学専攻は50有余年に渡り五千名余の卒業生を世に送り出してきたが、文芸メディア専攻はその伝統を生かしながら新時代を切り開くべく、新たに2名の教員を迎えて出発した。
文芸メディア専攻では、学部内外に対する専攻理念の浸透を図ってシンポジウムを企画し、去る6月19日、文学部主催シンポジウム「文芸と言語メディア―その過去と未来―」が和泉校舎211教室で開催された。原道生文学部長の挨拶の後、津田洋行・蟹瀬誠一の両教授による基調講演。続いて、佐藤義雄教授の司会により,恒川隆男文学科長をゲストとして迎え、基調講演の二教授に野毛孝彦教授・柳町時敏助教授・内村和至助教授・相良剛専任講師を加えた8名でパネルディスカッションが行われた。議論は、現代のメディア環境と文芸および文芸研究のあり方をめぐって様々な角度から展開されたが、司会の佐藤教授が総括したように、本専攻の教育理念が「文章表現の読解・実践を中核とする発信型教養人の育成」にあることは動かない。シンポジウムには文芸メディア専攻の新入生、文芸学専攻学生のほか、卒業生や文学部教員も多数参加し、熱心に聞き入っていた。
シンポジウムの後のティーパーティーは大盛況で好評を博し、学生と教員の親睦が深められたことを特に付け加えておきたい。翌週の授業では、早速シンポジウムについての意見交換や感想文作成などが行われ、授業にも有意義な催しとなった。また、教員の指導の下、シンポジウムのテープ起こしを学生が担当し、その記録と専攻教員の論文を収めた記念論集が今年度内に刊行される予定である。新生文芸メディア専攻の将来を大いに期待して頂きたい。 |