今から２年前の春、数ある選択肢の中から太田（商３）はアーチェリーを選んだ。「練習で先輩に誉められていい気になって（笑）」。部員全員が一般入部でその大半が初心者。太田もゼロからのスタートを切った。

　２年春、早くも頭角を現し、主力選手としてリーグ戦に出場。大会前、２部降格も危惧された厳しい試合の中で積み重ねた経験は、今年のリーグ戦で４０年ぶりの関東制覇となって実を結ぶこととなる。「うちの部はほとんど初心者の集まりで、その中で結果を残せたことがとても嬉しい」。２年間リーグ戦全試合に出場し続けた男は、チームに欠かせない存在へと成長を遂げていた。

　そしてリーグ戦終了後、太田は新主将としてよりチームをけん引する立場となった。８月末の関東フィールド個人戦では自身初のインカレ出場権を獲得。個人としても充実の時を迎えている。「主将という役割にもだいぶ慣れてきた。部内の良い雰囲気をつくり、勝てるチームにしていきたい」。雑草軍団を束ねる主将は部の飛躍を誓う。

（おおた・ゆういち　商３、明大明治高出、１７９�p・７０�s）