明治大学
English Korea Chinese Chinese 交通アクセス お問い合わせ サイトマップ
明治大学TOP > 明治大学広報 > 第587号(2007年9月1日発行)
明治大学広報
第587号(2007年9月1日発行)
情報コミュニケーション研究科
「既存の学問の枠組みを超え、真の『学際』へ」
研究科委員長予定者 中村 義幸
明治大学広報TOPへ
 2008年4月から、学部に基礎を置く8番目の研究科が発足する予定であり、それがこの「情報コミュニケーション研究科」です。

 基礎となる学部は、3年半前に開設され、今年ようやく完成年度を迎えたばかりの最新学部ではあります。しかし、この学部は、強い「個」の発揮を標榜する明大50年ぶりの新学部として、他大学の後追いではない斬新なアイデアの輝く先進的な学部であり、開設以来これまで多数の優秀な志願者に恵まれて発展してきています。かかる経緯と実績に照らすと、明年卒業を迎える予定の1期生の中から、早くも大学院で研究を深めたいと希望する学生が現れることも想定されるため、制度の整備を早めることとしました。

 流れの速い時代には、何事も早目が肝心でもあります。2004年4月に本学が本邦初の社会科学系を基本とする「情報コミュニケーション」学部を開設すると、他大学でこれを後追いするような同系統の学部・学科の設置が目に付くようになってきました。このような傾向には、現在の国家社会の動向や学問の現状に照らして、然るべき理由があります。

 まず、現代社会は、巨視的にはグローバリズムを駆動力とした、抗い難く見える「情報社会」の展開があり、微視的には社会、人間、文化、自然の全領域にわたり「コミュニケーション不全」が深刻化しつつあります。そこで、人々は、「情報社会」の正体を丸ごと捉えることのできる新たな知の枠組みを渇望し始めました。具体的には、情報社会の生理とともに、病理であるコミュニケーション不全発生のメカニズムをも総体として解明し、解体・分裂させられた社会像や世界像を再興し回復したいと希求するようになるのです。

 こうした課題に適う研究手法は「学際研究」ですが、われわれとしては、専門分化した学問を単に寄せ集めた「学際研究」に飽きたらず、社会、人間、文化、自然の4領域を各辺とする四角すい内に斬新でユニークな「学際空間」を成立させ、これをカリキュラムのコアに設定して真の学際研究を目指します。

(情報コミュニケーション学部教授)

情報コミュニケーション研究科のページ

前のページに戻る

ページ先頭へ

© Meiji University,All rights reserved.